(株)シマンテックは5日、インターネットセキュリティー対策研究機関“Symantec Security Response(シマンテック・セキュリティ・レスポンス)”に寄せられた、2002年7月における“月間ウイルス被害ランキング”を発表した。
それによると、国内の被害ランキングの1位は、前月に引き続きワーム/ウイルスの“W32.Klez(クレズ)”で1469件。2位はワーム“W32.Frethem.L@mm(フレゼム)”の215件、3位はワームの“VBS.LoveLetter.A(ラブレター)”が181件となっている。
“Frethem”は、7月半ばに出現し、国内でも被害が急激に拡大しているという。これは、Outlook Expressのセキュリティーホールを悪用し、メールをプレビューするだけで感染するタイプのワーム。Symantec Security Responseでは、このタイプを簡単に進入させないために、まずメールソフトやウェブブラウザーのセキュリティーホールをなくしておくこと(アップデートパッチを当てておくこと)が基本だという。また、届けられたメールに添付されたファイルを不用意に開けない、知人からのメールでも件名が怪しければ疑ってみる、添付ファイルの拡張子を見て判断する(拡張子が2つ付いたものはワームやウイルスの可能性が高い)など、個人の危機意識と注意も重要であるとしている。
国内の月間ウイルス被害ランキングトップ10については以下の通り。
- ワーム/ウイルス“W32.Klez” 1469件
- ワーム“W32.Frethem.L@mm” 215件
- ワーム“VBS.LoveLetter.A” 181件
- ワーム“W32.Badtrans.B@mm(バッドトランス)” 64件
- ワーム“W95.Hybris(ハイブリス)” 44件
- ワーム“VBS.Network(ネットワーク)” 37件
- トロイの木馬“JS.Exception.Exploit(エクセプション・エクスプロイト)” 34件
- ワーム“VBS.Internal(インターナル)” 29件
- トロイの木馬“Trojan Horse(トロージャン・ホース)” 21件
- ウイルス“W95.Tecata.1761(テカータ)” 17件
世界の月間ウイルス被害ランキングトップ10については以下の通り。
- “W32.Klez” 4万3257件
- “JS.Exception.Exploit” 5911件
- ワーム“W32.Kitro(キトロ)” 4392件
- “W32.Frethem.L@mm” 3642件
- “Trojan Horse” 2980件
- ワーム“W32.Datom.Worm(ダットム)” 2822件
- ワーム“W32.Yaha.F@mm(ヤハ)” 2735件
- ワーム“W95.Hybris” 2401件
- トロイの木馬“Backdoor.Trojan(バックドア・トロージャン)” 1765件
- ワーム/ウイルス“W32.Magistr.39921@mm(マジスター)” 1552件