小型キューブベアボーンのパイオニア、Shuttleの新作展示がアキバのショップで始まった。製品名は「SS51G」で、6月のComputex Taipei 2002開催中にShuttleブースで展示されていたもの。当初の予定からは若干遅れてしまったが、Shuttleでは8月中に、予価4万9800円で発売したいという。
「SS51G」 | AGP×1 | |
8cm角排気ファン | ヒートパイプ式ヒートシンク | |
ヒートシンクには銅板を装備 | SiS651/SiS962に搭載のチップヒートシンク |
SS51Gは同社従来製品「SS50」(Cube-50)へ新たにAGPスロットを搭載しただけではない。もちろん、従来PCI×2だった拡張スロットがAGP×1、PCI×1となったのはそれだけで十分に大きな変化なのだが、基本的な仕様をSS50から同社製Athlonファミリ用小型ベアボーンPC「SS40G」ベースへと変更したため、ヒートパイプによる冷却機構“ICE Technology”(ICE:Integrated Cooling Engine)を今回のPentium 4用ベアボーンPCでも採用することになったのは見逃せない変更点。これにより、電源もEnhance製の160W品から、負荷に応じてファン回転数を自動的に調整することで静音化するという200WのAcheme製電源に換装されている。一方でSS40GのNorth Bridgeに用意されていたチップクーラーが今回廃され、大きめのチップヒートシンクへ換装されているが、これは静音化という観点からすれば正常進化と言えるだろう。
そんなチップヒートシンクが置かれているのは、今回が初登場となるSiS製チップセット“SiS651/SiS962L”搭載のShuttle自社製マザーボード「FS51」。SiS651/SiS962LはFSB 133MHz(Quad Pumped 533MHz)版Pentium 4に対応する点などは従来製品“SiS650/SiS961”と同じながら、PC2700(DDR333) DDR SDRAMのサポートが加えられ、さらにSiS962LでUSB2.0コントローラを内蔵し、最新のスペックに対応してきた製品だ。
インターフェイス一覧 |
仕様の変化によって外観もSS40Gライクとなっており、200(W)×280(D)×181(H)mmというサイズを見るにつけ、ケース自体はSS40Gと同じものだと判断して良さそう。それを裏付けるかのように、フロントインターフェイスはUSB×2、IEEE1394×1、ヘッドホン出力×1、マイク入力×1、光デジタル出力×1で、SS40Gとまったく同じ。リアはUSB×2、IEEE1394×2、ビデオ出力×1、RJ-45×1と、ここまではSS40Gと同じながら、今回新たに光デジタル入力端子を用意している。
フロントパネル全面発光はオプションに
なんと運搬用バッグも登場予定?!
フロントパネル全面発光モデル。右はSS51Gフロントパネル裏に用意された、発光ユニット取り付けスペース |
24日現在の段階で展示開始を確認できたのはコムサテライト3号店。パフォーマンスと静音化というワガママな要望を同時に満たす可能性を秘めた小型キューブベアボーンPCとして注目を集めるのは必至と言えそうだ。
さて、こうなってくると気になるのは6月5日の記事でSS51Gとともに紹介した“フロントパネル全面発光モデル”だが、こちらは発光ユニット“ET Panel”がオプション品として販売されることになったもよう。予価はShuttleによると3000円~5000円程度とのこと。サンプルが入荷でき次第、展示中のSS51Gに取り付けるとしているので、こちらも要チェック。
持ち運び用バッグ。見事にすっぽりと収まる |
さらに、ShuttleではSS51GやSS40Gなど、SSシリーズ運搬用のバッグまで予定。SS51Gなどをすっぽりと収めることができ、ケーブル類をサイドポケットに入れれば最新スペックのPCをどこへでも持って歩けるというわけ。PCを頻繁に運搬するような人というのはそうそういないだろうが、該当する人には喉から手の出るアイテムかも? あくまでサンプルということで、販売されるのかどうかも不明だが、8月から9月ごろ赤、黄、青、黒の4モデルが何らかのカタチで姿を見せるのは間違いなさそうだ。
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