デジタルカメラの“基本のホ” CFメモリカードはどれが本当に早いのか?
デジタルカメラの“基本のホ” CFメモリカードはどれが本当に早いのか?
2002年07月13日 00時00分更新
デジタルカメラは、フィルム代や現像代が必要ないので気軽に使えるけれど、どうせなら“こだわり”を持って使いこなしたい。ここではデジタルカメラ使いこなしの第一歩として、CFカードと単3電池の実力にこだわってみたい。デジタルカメラをより快適に利用するために、今回は各メーカーのCFカードの製品別パフォーマンス比較を基に、最適な製品選びを行う。
高速なCFカードで
デジタルカメラの実力を引き出す
写真1 今回は、5メーカーの計12枚のCFカード+日本IBMのmicrodriveを用意して、パフォーマンス計測を行った。 |
今回、評価用に用意したCFカードは5メーカーの計12製品。その内容は、コダック(32MB)、キヤノン(32MB)、プリンストンテクノロジー(128MB)、サンディスクのノーマルタイプ(48MB、64MB、256MB)とウルトラコンパクトフラッシュ(256MB)、レキサー・メディアのハイアマチュアタイプの8倍速(64MB)とプロ向けタイプの10倍速(160MB)、12倍速(256MB)、16倍速(640MB)、24倍速(512MB)となる。ただしコダック、キヤノンおよびサンディスクの48MBと64MBのCFカードは、編集部で数年前から使用してた製品であり現行製品とはパフォーマンスが大きく異なる可能性がある点に注意していただきたい。今回は、さらに低価格な大容量メディアの代表として日本IBMのmicrodrive(1GB)も用意した(写真1)。
写真2、3、4、5 CFカードのパフォーマンス計測のために用意したデジタルカメラは、ニコン「D1H」(標準価格47万円)、オリンパス光学工業「CAMEDIA E-20」(標準価格22万円)、ミノルタ「DiMAGE 7i」(標準価格15万5000円)、三洋電機「DSC-MZ2」(標準価格6万2000円)の4機種。 |
撮影データの書き込み時間を計測するために使用するデジタルカメラは、ニコンの「D1H」(有効270万画素)、オリンパス光学工業の「CAMEDIA E-20」(有効495万画素)、ミノルタの「DiMAGE 7i」(有効495万画素)および、動画データ記録の計測用の三洋電機「DSC-MZ2」(有効195万画素)となる(写真2、3、4、5)。
RAWデータ(※1)を非圧縮のまま書き込むD1HとDiMAGE 7iでは、レキサー・メディアのカードがほかを圧倒するパフォーマンスを示した。サンディスクのウルトラコンパクトフラッシュも、D1Hではレキサーメディアの10倍速カードをしのぐ良好な値を示した。CAMEDIA E-20ではサンディスクの旧タイプの製品とキヤノンのカード以外は、それほど顕著な差が見られない。これは、カメラでデータをTIFFに変換する処理を行っていることと、カメラのデータ転送速度自体がそれほど高速ではないことが影響していると考えられる。 ※1 RAWデータ 「生のデータ」あるいは「未加工のデータ」の意味で使われる。デジタルカメラの撮像素子は受光した光の量を電荷の量として出力するが、そのデータを人間の目に画像として見えるようにするためには色や明るさを調整する処理が必要。その処理を行う前の単なる電荷の値が記録されているデータがRAWデータである。