アキハバラデパート側の路地。写真左側壁の部分には国鉄時代に書かれたと思われる出店に関する注意書きも見受けられる |
秋葉原の迷宮を探検するこのコーナー。前回はケーブル専門店と真空管専門店を取材したが、今回は秋葉原デパート脇の路地である2号窟(勝手に命名)からのアタックルートより探索を開始した。この付近で以前から気になっていたのはCCDカメラを扱う店舗が多いことである。屋外用の防滴仕様な防犯カメラなども販売されているが、特に種類が豊富なものは小型カラーCCDカメラだ。探偵モノのドキュメンタリー番組などで秋葉原のカメラ店が取材を受けているのを時々観るが、これらの商品を扱う店舗が集中しているのは秋葉原専門店街ならではの風景だろう。今回はCCDカメラを扱う店舗をご案内したい。だが、商品の性格上この種の製品を扱う店舗はなんとなく怖いイメージがある。勝手に写真撮影などしたら、怖いお兄さんに連れて行かれて説教されるという危険性も覚悟しなければならない(かも知れない)。なるべく規模が大きく明るい雰囲気の店舗を探し突撃取材を試みることにした。
■山本電機
ラジオセンター内2階に店舗を構える「山本電機」。CCDカメラやワイアレスマイク、各種オーディオケーブル、電子工作キットなどを扱う |
健全な雰囲気のカメラ取扱店を求め、ラジオセンター2階まで探索エリアを拡大するとCCDカメラやオーディオケーブルを扱う「山本電機」を発見した。非常に小さな店舗がひしめくラジオセンター内に在って、同店は最大規模ともいえる売場面積を持つ店舗である。カメラ類とオーディオケーブルの取扱が特に豊富で、モニターに接続されたカメラが多数ディスプレイされている。店内も明るく、初心者(?)でも質問を許されそうな雰囲気だ。
既にかなりビビリ気味であった筆者の態度が不審であったのが原因かも知れないが、店内の撮影許可は頂いたものの、お忙しいということであまりお話は聞かせて頂けなかった。接客の合間にうかがった話では、この店舗は営業して25年。もともとはオーディオケーブルの専門店だったが、数年前からカメラ類の販売もはじめたとのこと。確かにオーディオやビデオ用ケーブル類の種類の多さは圧巻で、これだけのものを常時在庫している店舗は秋葉原でも珍しい。店長さん曰く「最近はカメラを扱ってるお店多いでしょ。(防犯カメラが売れるのは)物騒な世の中だからね。まあ物騒な方向へ使う人もいるけどね」とのこと。記事の掲載メディアと意図についてもご質問を頂いた。これはあくまで筆者の推測だが、CCDカメラの類は使い方によっては犯罪行為にも使えるわけで、この種の商品の取扱に関して神経質になるのは当り前なのかも知れない。
初めに「話はできないけど写真は適当に撮って」と言われていたので、商品に関する質問はできなかったが、展示されている機器は説明を聞かずとも興味をそそられるものばかりだ。暗視スコープや赤外線カメラなど、色々と使い道を想像するだけでも楽しいモノが所狭しと陳列されている。超小型のワイヤレスCCDカメラはラジコンなどの模型に搭載しても面白そうだ。純粋な業務用のもの以外に一般家庭向けやホビー用として開発された製品もあるようで、価格も一般の人が購入できるレベルのものが多い。これらのハイテク機器を防犯用に使えば心強い限りだが、犯罪行為に応用する輩もいるわけで、両刃の剣というべき商品ではある。やはりCCDカメラや赤外線投光機など映像系の機材は秋葉原でもここ数年急速に商いが増えているようだ。同店では2年前に店内を改装して現在のような商品構成になったという。
山本電機株式会社
本社
東京都千代田区外神田1丁目14番2号
ラジオセンター内
名古屋支店
名古屋市中区大須3丁目30番86号
第一アメ横ビル内