メディアヴィジョンの「PARTITION MASTER 2002」は、同種の機能を持つ他社の製品とは異なり、すべてのディスク操作をWindows上から行えることが特徴だ。内蔵HDDはもとより、USBやIEEE1394接続のHDDの操作にも対応する。
USBやIEEE1394外付けHDDの
パーティション操作が可能に
HDDのデータを保持したままで各種パーティション操作を行えるため、OSの移行時など、既存のHDDのパーティション構成を変更する際に役立つのがディスクユーティリティソフトだ。同様の機能を持つ製品は他社からも発売されているが、いずれも基本的にパーティション操作はDOS上で行わなければないため、一部の製品を除き、DOS用ドライバが用意されないUSBやIEEE1394インターフェイスで接続する外付けHDDの操作はできないことが多かった。
図1 PARTITION MASTER 2002の基本画面。左端のバーで、パーティション構成と現在の消費容量が一目で確認できる。パーティションの移動は、右端上から2番目の「サイズ変更」モードから行う。 |
図2 「サイズ変更」モードの操作画面。リサイズは、各ドライブの両端をマウスカーソルで掴んで伸縮させることで実行でき、移動はバーを任意の空きスペースまでドラッグ&ドロップすることで行える。 |
マニュアルに従って、あらかじめほかのアプリを終了しておき、スクリーンセーバや各種省電力機能も切った上で実際にパーティション作成やリサイズ、移動などの一連の操作を数回行ってみたところ、不安定な挙動を見せることもなく、動作は終始安定していた。ちなみに、容量60GBのHDDに作成した20GBのパーティションを32GBにリサイズした際の所要時間は約12分だった。残念なのは、Windows 2000/XP環境では、FAT32パーティションを32GB以上にリサイズしたり、32GB以上のNTFSパーティションをFAT32に変換できない(すでにある32GB以上のFAT32パーティションを32GB以下にリサイズすることは可能)ということだ。メディアヴィジョンによれば、「OSのformatコマンドの仕様から生じる制限のため、マイクロソフトから修正パッチがリリースされ次第、順次対応する」とのこと。なお、Windows 2000ユーザーは、USB接続の外付けHDDで各種パーティション操作が行えない場合がある(※1)ことにも注意しておきたい。
※1 Windows 2000とUSB HDDの問題:この原因は、同種のデバイスの多くが、2000環境ではFDDと同じ「リムーバブルディスク」としてマウントされるため、OSがデバイスを巨大なFDDとして認識してしまうことによる(FDDにはパーティションを作成できない)。Windows Me/XPでは、こうした問題はない。
図3 付属のブートセレクタ「BootWare」の画面は簡素なもので、操作性に欠ける。他社製品のようなグラフィカルなものや、マウス操作を可能にするなどの工夫が欲しい。 |
価格は1万2800円で、1万本限定のキャンペーン価格として1万800円で購入できるほか、「Virtual Partition」ユーザー向けのアップグレード版(4000円)も用意される。また、本製品の上位版として、バックアップソフト「RECOVERY MASTER 2002」(9800円)の機能も搭載した「PARTITION MASTER 2002 eXpert」(1万6800円)もラインナップされている。バックアップも含めた総合的な環境を求めるならば、こちらも検討してみてほしい。
PARTITION MASTER 2002の主なスペック | |
製品名 | PARTITION MASTER 2002 |
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対応OS | Windows Me/2000/XP |
HDD | 10MB以上 |
価格 | 1万2800円(製品版) |