日商エレクトロニクス(株)と日本ヒューレット・パッカード(株)(以下日本HP)は6日、都内で記者説明会を開催し、大規模ビジュアル・ソリューションの販売で提携したと発表した。説明会には、日商エレクトロニクスのビジネスソリューション営業統括部の諏訪和由統括部長、日本HPのアジア・太平洋地域テクニカルコンピューティング統括本部の井上公夫本部長などが出席した。
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左から日本HPのアジア・太平洋地域テクニカルコンピューティング統括本部の井上公夫本部長、日商エレクトロニクスのビジネスソリューション営業統括部の諏訪和由統括部長 |
今回の提携の主な内容は、日商エレクトロニクスのプロジェクターと、日本HPのビジュアライゼーションシステム『hp visualization center sv6』を組み合わせた大規模ビジュアルソリューションを共同で提供していくというもの。当初は、自動車業界を中心とした製造業に対して、マーケティング活動や販売活動を共同で行なっていく。また、同提携の一環として、日商エレクトロニクスのデモスペース“NAVS(Nissho Ariake Visual Studio)”内にsv6を常設し、共同でセミナーやデモを同施設で開催するという。
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今回の提携により両社は、製造業のビジュアルシステムのトータルソリューションを提供 |
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NAVSに設置されたhp visualization center sv6。27台のワークステーションの構成で、約2億円相当のシステム |
説明会の最初に、日商エレクトロニクスの諏訪統括部長が提携の概要について説明を行なった。同社は、ビジュアルソリューションの取り組みについては約20年間の歴史があり、複数のプロジェクターで大規模スクリーンに投影する『ウォールシステム』、特殊メガネを用いた立体視装置『CrystalEyes3』、複数の壁面に投影する『Cave』などのスクリーンシステムを販売している。同氏は、今回の提携を同社が「ビジュアル分野からコンピューティング分野へ進んでいく第一歩」と位置付け、「製造業のビジュアルシステムについて、提案からメンテナンスまでトータルソリューションを提供していく」と語った。
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自動車の内装の完成イメージをウォールシステムで表示したデモ |
続いて、日本HPの井上本部長がsv6の紹介を中心に提携内容について説明を行なった。sv6は、ワークステーションを増設することで、表示速度/画像品質/表示サイズなどを向上できるビジュアライゼーションシステム。デスクトップディスプレイからCAVEまでの表示に対応する。3Dテクスチャー、3Dレンダリング、アンチエイリアシングなどの機能を搭載。レンダリングの際には、生成画像を小領域に分割して複数のパイプラインで並列して計算する“マルチパイプライン処理”を行なえる。また、CrystalEyes3と組み合わて、設計段階での製品や建物などの立体視に適用可能としている。両社合わせた初年度の販売目標は、30億円に設定している。
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sv6は、ワークステーションを増設することでデスクトップからCaveまでの表示に対応 |