オープンクリエイションは、音楽配信のためのライセンス文書「オープンクリエイション・パブリック・ライセンス」(以下、OCPL)の評価版を7日から公開することを発表した。
OCPLの表記例。5桁の数字がそれぞれリスナーの利用の自由度を示す仕組み。 |
OCPLは、フリーソフトウェアのライセンスであるGPLなどをヒントに作られており、基本的には音楽の配布、改変、再頒布が自由に行なえることを目指すライセンス。同様のコンセプトで公開されているライセンス文書はほかに、米Electric Frontier Foundationの「Open Audio Licence」などがあるが、OCPLの場合は、複数のライセンス文書が用意され、作曲家自身が利用形態に応じて自由に選択する事ができるという。選択できる項目は以下のとおり。
- 商用利用可能かどうか
- 改変をするかしないか
- 氏名を表示させるかどうか
- 改変された曲の再利用時に許可が必要かどうか
上記の項目についてそれぞれライセンス文書が用意されているが、ライセンス文書をすべて添付させるのではなく、それぞれを組み合わせた5つの項目について0~3の数字を利用して表すシステムを用意している。
OCPLコード体系の概要。5ケタ目は、それまでの項目で改変を認めるか認めないかで意味合いが変わる。 |
数字が少ないほど自由であり、「OCPL 00000」がもっとも自由なものになる。オープンクリエイションの担当者によると、数字で自由度を表すという考え方は、UNIXのファイルパーミッション指定からヒントを得たという。
同団体では、「OCPL」評価版公開にあわせてアンケートを実施し、音楽を実際に制作する人々などから広く意見を集めたいとしている。また、現在の音楽配信のあり方やライセンスのあり方などについて議論するメーリングリストも用意するという。