(株)日立製作所は18日、3歳から8歳までの子供向けエデュテイメントポータルサイト“マーブルタウン”と、有償のeラーニングサイト“クレバーアイランド”を、21日に開設すると発表した。
日立コンシューマービジネス推進本部の山田公稔本部長 |
発表会で、同社コンシューマービジネス推進本部の、山田公稔本部長は「高度化される世の中では、単に学力の高さだけでなく、新しいことをどれだけ生み出していくか、語学力や経営力などが必要となってくる。これまでのIQを中心とした教育から、組織力や交渉力などの元となる、EQが高い人材を育成していくのが必要な時期」としており、そのための教育コンテンツの作成のために「米ALFY社という、幼児に対するすてきなコンテンツを持つパートナーが見つかった」と語った。
米ALFY(アルフィー)社は1999年以来、Flashを用いた子供向けエデュテイメントサービスとして、無償のエデュテイメントポータルサイト“ALFY PARK”と、有償のeラーニングサイト“Clever Island”を運営している。米国以外にも、中国、台湾、韓国、ポルトガルおよびイスラエルでも、現地パートナーとの提携によりサイトを開設している。日立は、オリジナルのエデュテイメントポータルサイト“マーブルタウン”を開設するのと同時に、ALFYと提携して“CleverIsland”のローカライズを行ない、eラーニングサイト“クレバーアイランド”を開設する。今後、日立製のパソコンのデスクトップやスタートメニューにも、同サイトへのショートカットを追加してゆくという。利用にはInternet Explorer 5.0以降、またはNetscape Navigator 4.0以降(Netscape 6.0以降を除く)のウェブブラウザーと、Macromedia Flash Player 5、またはShockwave Player 8が必要。また、最低でも64kbps(128kbps以上を推奨)の通信速度を必要とする。
マーブルタウンのトップページ。コンテンツおよびキャラクターは日立製作所のオリジナルとなっている |
両サイトは、オールFlashのアニメーションや音声によって構成されている。マーブルタウンは、コンピューターの操作に慣れたり、感性や情緒を育むようなコンテンツが中心。同社では、同サイトを“ネット上の遊び場”として、知育コンテンツの入門編に位置づけている。
クレバーアイランドのトップページ。米国のCleverIslandを日本語化したもの |
学習コンテンツ“おはなしロボット”の1場面 |
クレバーアイランドは、“ことばの学習”、“数の学習”、“感性と想像力を育む学習”、“さまざまな地域、文化の学習”と4ジャンルに分かれた学習コンテンツによって構成されており、学習玩具に近い形で、子供にエデュテイメントを提供する。学習コンテンツは、日本語と英語を随時切り替えられるようになっており、英語教育にも役立つとしている。学習コンテンツは2週間単位で追加され、約2ヵ月の周期で全体的なコンテンツの入れ替えを行なう。学習コンテンツの数は、スタート時で40強、5月までには、これを80強まで増やす予定。ALFYが提供する学習コンテンツだけでなく、同社独自の学習コンテンツも追加していく。
学習センター内の、ジャンル別で学習コンテンツを子供がどれだけ利用しているかを表わすグラフ |
また、子供の親専用のコンテンツ“学習センター”も用意されている。これは、子供がどれだけクレバーアイランドで遊んだか、どの学習コンテンツで学んだかを閲覧でき、何を学び、何に興味を持っているかをジャンル別に把握できるようになっている。
クレバーアイランドの料金は、6ヵ月で4000円、1年契約で7200円。1契約で、子供3人分のアカウントを提供する。決済は、オンラインのカード決済(VISA、MasterCard、JCB、DCカード、AMEX、NICOSに対応)のみとなっている。なお、代理店経由で、幼稚園や保育園などといった法人向けにも、同サイトのサービスを提供していくとしている。
ALFY国際担当ディレクターのRobert Kyncl氏 |
発表会で、ALFY国際担当ディレクターのRobert Kyncl(ロバート・カインクル)氏は「日本社会が高水準の教育・学習に価値をおく社会であることは世界的に有名。クレバーアイランドを開設するにあたって、日本は最高の場所と考えている」と述べた。また同氏は「弊社の業務理念として、“Entertain”“Educate”“Empower”があり、我々はこれを“3つのE”と呼んでいる。世界中の子供たちに価値あるサービスを提供し続ければ、結果として報酬はついてくるものと考えている。子供たちが自分の将来のために準備できるよう、“3つのE”は継続させなければならない」と語った。