昨年、LinuxPDA「Agenda VR3」がぷらっとホームに入荷して話題となったが、今度は10art-ni(テンアートニ)から「Compaq iPAQ Pocket PC 3630/3660」でLinuxを動かせるキット「Melon」が登場、若松通商PS/PLAZAが販売を開始した。この製品は昨年10月にアナウンスがあり、11月1日から同社のウェブサイトのみで販売され、その後モバイルショップ「Vis-a-Vis」でも取り扱いがはじまっていた。しかし、実際にアキバのショップに登場するのは今回が初となる。
メロンの絵のなかにLinuxのペンギンが描かれたロゴが貼ってあるコンパクトフラッシュ(64MB)には、handhelds.orgの組み込み向けディストリビューション「Familiar 0.4.1」をベースに同社が手を加えたもの、組み込み向けGUI環境「式神」などがまとめられている。このコンパクトフラッシュをiPAQに差し込むことでファイルマネージャからブートローダを呼び出しLinuxが利用可能になる。詳細は、こちらの記事やMelonの公式サイトを参照していただきたいが、iPAQの限られた機種向けとはいえ手軽にPDAでLinuxを体験できるというのがウリ。ただし、Melonを起動するとRAM領域に保存されているユーザデータが消去されてしまうため、あらかじめユーザデータとMelonのカード自体のバックアップをとっておく必要があるのは注意したい。
ところで、気になるのはこの製品がアイ・オー・データ機器のパッケージに入って売られているという点。10art-ni(テンアートニ)によると、「メモリ本体がアイ・オー・データ機器の製品を使用することもあるため、同社のパッケージを使用して発送することがある」という。なお、今回アキバに同製品が登場したのは前述のVis-a-Vis経由でショップ販売が可能になったため。このため、今後、店頭で確認できる機会が増えるかもしれない。価格は9800円。
【関連記事】