カムコーダの小型軽量化もココまできたか! ――思わずそううならしめるコンパクトモデルがソニーより登場し、注目を集めている。その名は「Network Handycam DCR-IP7」。ビデオフォーマットに「MICROMV」を採用する、ユニークなコンセプトのモデルだ。
コンパクトなボディに豊富な機能を満載
ボディの左側には、2.5インチの液晶パネルとコントローラが付属する。液晶パネルはバックライトのオン/オフにより透過型と反射型のメリットを持ち合わせるハイブリッド液晶だ。 |
カムコーダとしての基本スペックは、カメラ部が光学10倍ズームレンズに1/6インチCCDの組み合わせで、電子式手ぶれ補正を搭載する。プログラムAEはオートのほか、絞り優先やシャッタースピード優先、夜景撮影などが可能。フォーカスとホワイトバランス調整はオートのほか、マニュアルでの操作できるなど、コンパクトサイズのカムコーダが持つ標準的な機能は一通り装備している。
続いてVTR部だが、本機の特徴であるMICROMVフォーマットは、DV相当の動画品質をより少ない記録情報量で実現することを目指してソニーが開発したもので、フレームサイズとフレームレートはDVと同じ720×480ドット/29.97fpsながら、動画の圧縮/復元アルゴリズム(CODEC)としてDVよりも圧縮率の高いMPEG2(転送レート12Mbps)を採用する。
本体の右側面が大きく開いてMICROMVのカセットを装着する。主なカムコーダと操作方法は同じだ。 |
右側がMICROMVカセットで、左側は一般的なDV対応のビデオカメラが採用しているminiDVカセット。このように比較すると、いかにMICROMVカセットが小さいかがよくわかる。実際、miniDVカセットに対して容積比はわずか30%。 |
ボディのデザインは縦型のDVカムコーダをそのまま小さくしたようなデザインで、縦長の本体上側にレンズとビューファインダ、左側面にはアングル可変式の液晶モニタを搭載する。ボディ右側面には録画のスタート/ストップ、静止画撮影シャッター、ズームボタンといった撮影に最低限必要な機能ボタンが並ぶ。
液晶面を表にして閉じた状態。右上にカーソルコントローラがある。各種設定や操作時の露出/フォーカス制御、ブラウジングや文字入力まで、ほとんどの操作をメニューとカーソルで行う。 |
レンズ周囲にはソニーお馴染みのCarl Zeissのロゴが配置されている。側面のバッテリを大容量の「NP-FF70」(1万2000円)に交換すると、アクセサリキットに「NP-FF50」の約2倍の容量となるが、バッテリの厚みも約2倍あるので、グリップ部が11.6mm太くなる。 |
MICROMVによる動画撮影結果。DVと同じフレームサイズを実現しており、静止画にしてみると少々見劣りがするが、動画だとかなり“見れる”絵になる。 |
MICROMVデータをメモリースティックの映像記録モードでもっとも画質の高い「スーパーファイン」にコンバートした映像のサンプル。MICROMVと比較するとどうしても眠たい印象の画質だが、フレームレートは30fpsなので動きにはギクシャクした感じはない。 |