日本電信電話(株)は29日、交通機関や店舗での決済に利用できる非接触型ICカード用の公開鍵暗号電子マネーシステムを実用レベルで完成させたと発表した。
これは、同社のNTT情報流通プラットフォーム研究所が開発した楕円暗号方式の公開鍵暗号を基にした電子マネーシステムで、暗号処理の一部を事前に処理する技術などの採用により、公開鍵暗号による署名処理時間が最短で1ミリ秒、電子マネーの支払いを処理する時間は250ミリ秒以下になったという。そのため、プリペイドカードとして店舗のレジなどで利用できるだけでなく、バスなどの交通機関でも利用できる。また、金融機関の専用端末だけでなく、ICカード公衆電話機を電子マネーの入金(チャージ)に利用することもできるという。
NTT情報流通プラットフォーム研究所では、今後、携帯電話を“財布代わり”に利用するモバイルペイメントに適用できるように研究を進めるとしている。