NECのノートPC「LaVie」の中でも、「LaVie C」シリーズは主力となる高性能かつオーソドックスなA4ノートである。PCとしての一般的な機能はもちろん、本体に内蔵可能な携帯オーディオプレーヤを付属するなど、音楽にも主眼を置いている。
用途に合わせ4モデル
無線LAN内蔵機もあり
LaVie C冬モデルのラインナップを整理しておくと、今回紹介する「LC300/1A」がエントリモデルで、CPUにMobile Celeron-850MHzを搭載。このほかの3モデルはすべてMobile PentiumIIIで、「LC500/1D」が同-850MHz、「LC700/1D」が同-900MHz、「LC900/1D」が同-1GHzとなっている。また、LC300の液晶が14.1インチTFTなのに対し、後者3モデルは15インチTFTである(解像度はすべて1024×768ドット)。OSはいずれもWindows XP Home Editionをプリインストールし、これに合わせて全モデルがメモリを256MB標準搭載するのは大きなポイントだ(最大1GB、空きスロット×1)。HDDは30GB(上位2モデルは40GB)。チップセットはApollo PLE133で、ビデオはチップセット内蔵の機能により実現されている。
写真1、2 以前のLaVie Cシリーズと比べると、A4オールインワンノートとしては比較的薄型化されている。右側面にはコンボドライブとInfoAudio用スロット、左側面にはPCカードスロット×2、サウンド、IEEE1394の各ポートが用意されている。 |
写真3 PC内蔵時はSDカードリーダとしても使える携帯メモリプレーヤ「InfoAudio」。名刺の1/3程度のサイズで、厚さも約5mmと小さい。 |
写真4 PCとの接点部が剥き出しになっているのが気になるが、専用ケースが付属しているので大丈夫だろう。なお、Webやメールのデータをダウンロードして、外出先で見る機能もある。 |
図1 InfoAudioにサウンドファイルを転送するソフト「オーディオマネージャ」。音楽CDからデータを取り出し、AAC形式にエンコードできるほか、プレイリストの編集機能なども装備している。 |
エクスプローラ上でファイルをコピーすれば、すぐにプレーヤ側で聞けるという手軽さがないのは若干残念だが、InfoAudio自体の完成度は極めて高く、あらかじめ入力したアーティスト名や曲名といったタグ情報をInfoAudioの液晶に表示できるほか(2バイトのかな・漢字も表示可)、再生順を設定するプレイリストをPC上で編集できるなど、単体でも十分魅力的なメモリオーディオプレーヤだ。なお、充電はPC本体に差し込んでおくと自動的に行われ、連続動作時間は約6時間。また、本機には8MBのSDメモリーカードしか付属していないため、本格的な利用には64MB/128MBといった大容量カードを別途用意する必要がある(それぞれの実売価格は8000円/1万5000円程度)。
図2 PCのサウンドをFM電波で飛ばすトランスミッタ機能。周波数帯の変更ももちろん可能なので、既存のFM局とぶつかるのを防ぐことができる。 |
価格はオープンプライスだが、実売価格は20万円弱で、ショップによっては18万円程度で販売されているケースも見られる。Office XPが省かれたのが若干気になるくらいで、必要と思われるソフトはプリインストールされているうえ、さらにInfoAudioまで付属する。それでいて本機の価格はメーカー製PCはもちろん、直販メーカーと比べても高い競争力を持つ。NECならではの豪華構成の本機は、A4ノートPCの購入を検討する上で候補から絶対に外せない一台だろう。
写真5 キーボード周りは全体的にシルバーと黒を基調としたシンプルな色づかいが好感。キーボード部の右上部に専用スロットがあり、ここにInfoAudioを内蔵する。 |
CPU | Mobile Celeron-850MHz |
---|---|
メモリ | 256MB |
液晶 | 14.1インチTFT |
解像度 | 1024×768ドット |
HDD | 30GB |
CD-RW&DVD | R8倍速/RW8倍速/DVD8倍速/CD24倍速 |
通信 | モデム、LAN |
サイズ | 317(W)×279(D)×32(H)mm |
重量 | 約3.0kg |
OS | Windows XP Home Edition |
Officeアプリ | - |