ここでは、11月20日~22日にわたって行なわれた「Internet World Japan 2001」に出展されていたLinux関連製品についてレポートする
SII「Secure Disk Protection」
セイコーインスツルメンツ(株)のブースでは、先日ご紹介した「Secure Disk Protection」が展示されていた。
「Secure Disk Protection」ボード。上下2枚のボードで構成されている。 |
同製品は、PCIボード上にもう一枚ボードが乗っており、上のボードがネットワーク接続とアクセス権の設定、下のボードがIDE-SCSI変換とアクセス制御を行なう。アクセス権の設定や、動作モードの切り替えは、同製品に直接接続された管理端末のWebブラウザで行なうため、上のボードにはWebサーバ機能が内蔵されている。また、ハードウェアでアクセス権をコントロールするため、システムはその都度パーテーションを一度アンマウントし、再びマウントする必要がある。テンアートニ(株)の開発キットでは、Linuxシステム上にボードでのアクセス権変更を監視するデーモンを組み込むことで、マウント/アンマウントの処理を自動的に行なっている。
「Secure Disk Protection」の管理画面。 |
また、同製品を組み込んだアプライアンスサーバも参考出品されていた。こちらは2枚のボードのうち、上のボードを取り外し、代わりに物理的な鍵を取り付け、その鍵でアクセス権をコントロールする。
(株)アイ・オー・データ機器が開発した「Safety Web」。販売は関西電機(株)が行なう。2002年1月から出荷され、価格は44万8000円。 |
セイコーインスツルメンツ(株)の開発担当者に「Secure Disk Protection」の今後の開発について訪ねたところ、「将来的には、RAIDへの対応やネットワーク管理の暗号化、VPNへの対応、ユーザーごとに管理権限を割り当てる機能などを追加していきたい」とのことだった。
NECソフト(株)は、Linuxベースのシステムにメール監視ツールを組み込んだアプライアンスサーバ「Addpoint / MailAuditServer」を展示していた。
「Addpoint / MailAuditServer」 |
同製品は、(株)住友金属システムソリューションズのメール監視ソフト「GUARDIAN AUDIT V3.0 for Linux」を組み込んだ製品。送信されるメールをすべて保存しており、メール本文に含まれる文字列から、業務メールと私用メールを区別したり、機密情報を含むメールが送信されないかなどを監視することができる。ネットワーク上にあるメールサーバとハブを介して接続することで、SMTPパケットをモニタリングし、情報を収集する。
「GUARDIAN AUDIT V3.0 for Linux」設定画面。 |
「Addpoint / MailAuditServer」設定画面。 |
製品はすでに販売されており、価格はオープンプライス。また、「GUARDIAN AUDIT V3.0 for Linux」ソフトウェア単体での販売も行なっている。