Nvidiaの最新ビデオチップ“Titanium”シリーズの第2弾が登場した。4日にデビューしたGeForce2 Ti搭載ビデオカードから約2週間遅れで店頭に並んだのは、現行製品「GeForce3」ビデオチップの下位モデルにあたる「GeForce3 Ti200」を搭載するビデオカード。Leadtek(Leadtek Research)の「WinFast Titanium 200 TDH」とProlinkの「PixelView GeForce3 Ti200」である。
初のGeForce3 Ti200カードは超お買い得なGeForce3カード?!
GeForce3 Ti200は、DirectX8.0に完全対応するGeForce3をベースに、クロックを低く抑えることで価格をエンドユーザーの手の届きやすいところまで下げ、競争力を高めた製品だ。実際、WinFast Titanium 200 TDH、PixelView GeForce3 Ti200ともに実売価格は2万円台後半が主流と、現行のGeForce3に比べて6000円以上安価になっている。
気になるスペックは、コアクロックが175MHz、メモリクロックが200MHz(DDR 400MHz)。これは、GeForce3の200MHz/230MHzよりも下回っており、結果として、テクセル性能とVRAMの帯域幅はGeForce3の32億テクセル/秒/7.36GB/秒からGeForce3 Ti200で28億テクセル/秒/6.4GB/秒へと下がっている。
WinFast Titanium 200 TDHのチップ(上)とPixelView GeForce3 Ti200のチップ(下) |
ただし、今回登場してきた2製品に限って言えば、このカテゴリ分けは正しくないかもしれない。というのも、コムサテライト3号店の協力でチップの刻印を確認したところ、コアの刻印は従来のGeForce3とまったく同じに見えるからだ。また、少なくともWinFast Titanium 200 TDHのメモリチップは3.8ns品で、これもGeForce3カードとまったく同じだ。見た目は同じながらコアクロックが抑えられている製品だろうと思われるものの、これら2製品がGeForce3 Ti200の皮をかぶったGeForce3カードである可能性を100%否定することはできない。可能性GeForce2 MX400/200カードが登場した時、もっとも早く店頭に並んだカードのいくつかはコアがGeForce2 MXチップだったことがあったが、まさか今回も…?
WinFast Titanium 200 TDHが搭載しているEliteMT製のVRAM。3.8ns品であることがうかがえる。なお、OVERTOPによると、PixelView GeForce3 Ti200のベンチマークを取ったところ、メモリ帯域が低いことを象徴する結果が出たとのこと |
それぞれのカードを見てみると、WinFast Titanium 200 TDHは従来製品「WinFast GeForce3 TDH」とそっくり。ビデオチップとメモリの両方をカバーする大型のクーラーを装備する点や、PCBのリビジョンが“A”であること、D-Sub15ピン/Sビデオ/DVIの出力端子を用意していることをはじめ、外見ではまず区別できない。
一方、PixelView GeForce3 Ti200は従来製品「PixelView XX-Player」に比べて若干のマイナーチェンジが行われている。廉価版ということで何かしらの変更があったのかもしれない。D-Sub15ピン端子のほかはビデオ出力端子しか搭載していないにもかかわらず、ビデオ編集ソフト「Ulead VideoStudio」を同梱するのはこれまでどおりだ。
今回のGeForce3 Ti200カードがGeForce3カードなのかどうかは別としても、DirectX8.0に完全対応するビデオカードが3万円を割ってきたのはエンドユーザーにとって大きいだろう。これまで「3DMark 2001」でDirectX8.0の機能を使ったテストをパスされ続けて歯がゆい思いをしていた人をはじめ、コストパフォーマンスにも実パフォーマンスにも優れたビデオカードが欲しいという人まで、幅広い層をカバーする製品と言えるだろう。
価格 | ショップ |
---|---|
WinFast Titanium 200 TDH | |
\29,800 | コムサテライト3号店 |
PixelView GeForce3 Ti200 | |
\27,800 | OVERTOP |
\28,400 | コムサテライト3号店 |
\28,800 | 高速電脳 |
\30,799 | TSUKUMO eX. |