日本電気(株)は5日、『Microsoft Pocket PC 2002』を搭載したPDA『PocketGear(ポケットギア:MC/PG5000)』を発表した。11月30日に発売し、価格はオープンプライス(店頭予想価格は6万円弱)。
『PocketGear』 |
同社は7月9日の事業説明会でPDAを開発していることを明らかにし、9月19日の“WORLD PC EXPO 2001”で実機の展示を行なった。しかし、その段階では機種名も発表していなかった。発表はマイクロソフト(株)のPocket PC 2002の発表に合わせる形となったが、周辺機器やソフトウェアを充実する期間を設けたことも、正式発表までに時間がかかった理由だという。
PocketGear上面。右端がヘッドホンジャックで、中央がIrDAポートとマイク、下面のフタがCFカードスロット |
PocketGear下面。クレードルと接続するインターフェースが中央、その右のジャックがDCイン |
CPUはStrongARM-206MHzでメモリーはRAMが32MBおよびROM32MB、CFカードスロット(Type II)とSDカードスロット(セキュリティー機能は利用不可)、IrDA、携帯電話・PHS接続ポートを実装する。ディスプレーは3.8インチ反射型TFT液晶ディスプレー(320×240ドット、6万5536色)。マイクと録音ボタンを装備し、カーソルキーの中央にはスピーカーも内蔵する。本体サイズは幅78×奥行き18.5×高さ126mmで、重さは約190g(液晶保護カバー除く)。バッテリーはリチウムイオンバッテリーで、駆動時間は約12時間。
また、別売のPCカード拡張アダプター(1万5000円)を装着すれば、PCカード(TypeII)も使用可能。PCカード拡張アダプターにはバッテリーも搭載しており、同社によると駆動時間は2倍に延びるという。なお、PCカード拡張アダプターを装備すればPCカードとCFカード、SDカードを同時に使うこともできる。
PocketGearの右側面。“PGダイヤル”やSDカードスロットがある。ダイヤルの左が電源ボタンで、右が録音ボタン |
そのほかに、“Wake on Ring”機能によってサーバー側からのデータの更新が可能。さらに、Personal Java 1.2相当のJavaVMを標準で搭載し、またiモードコンテンツブラウザー『iDisplay』およびiアプリ動作環境『i-Enable』によって、公式サイトを除くiモードサイトから、iアプリをダウンロードして実行することができるという。
PocketGearの左側面。左端のポートが携帯電話やPHSとの接続インターフェース |
同社では、46社のソリューションパートナーの協力により、約50種類の受発注・棚卸業務支援、店舗管理用業務支援、位置情報ASPサービスなどのソリューションと、データベースやエミュレーター、開発系ツールなどの150種類以上のアプリケーションを提供する。それによって、PocketGearをコンシューマーだけでなく、コマーシャル向けにも販売するという。すでに、3社での採用が内定している。
PocketGearの販売目標は、月8000台となっている。
PocketGearの背面。中央に描かれているのが、PocketGearのロゴ |