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『Linux MLD mini 1.0』ファーストインプレッション

2001年08月05日 16時05分更新

文● 阿蘇直樹

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デスクトップ

X Windowが正常に動作すると、グラフィカルログイン画面が現われる。インストールの際にrootのパスワードを決定していないので、rootでログインしたら、最初にrootのパスワードと一般ユーザーを作らなければならない。

MLD miniの画面。「blackbox」というウィンドウマネージャが動作する。
デスクトップのテーマを変更してみた。たいへん軽量だが、さまざまなカスタマイズが可能なようだ。

かな漢字変換はcannaで可能。ktermは用意されていないが、rxvtでは日本語入力も可能だ。MLD miniでは最低限のツールが用意されているだけなので、普段使い慣れているツールが必ずしも用意されているわけではない。

Windowsファイルのマウント

MLD miniはWindowsが動作しているマシンにインストールされるので、特別な設定をしなくても、/initrd/loopfsにWindowsのCドライブがマウントされており、FATのWindowsファイルシステムにはフルアクセスすることができる。また、NTFSのWindows 2000では読み込み専用でしかアクセスできない。

rxvtでWindows Meのディレクトリの中身が見える。MLD miniで作成したファイルをここにコピーすれば、ファイルの種類によってはWindowsでそのまま利用することも可能だ。
実際にMLD miniで取り込んだスクリーンショットをWindows Meのドライブに保存したところ、Windowsのエクスプローラからも認識することができた。拡張子が「.xwd」のものがそれ。しかし、MLD miniには画像変換ツールがなく、xwd形式のままなので、Windowsで操作するには画像フォーマット変換が必要。

MLD miniでは、コンパクト設計にすることが優先されているため、バンドルソフトウェア盛りだくさんのディストリビューションとはおもむきが違う。今後、目的に応じたアプリケーションCDが登場すれば、自分好みの環境を作ることが可能になるだろうし、Windowsとの共存を生かした新しい使い方も魅力だろう。『Linux MLD 5』からはコンパクト版のインストールがなくなったが、MLD miniは単なるコンパクト版のかわりではなく、まったく新しい使い方が可能なディストリビューションといえる。

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