(株)エンターブレインは1日、“第三回 ファミ通エンタテインメント大賞”(愛称:えんため大賞)の授賞式を開催した。最優秀賞は野村美月さんの『赤城山卓球場に歌声は響く』(小説部門)。
第三回 ファミ通エンタテインメント大賞の受賞者の皆さん。残念ながら大賞は該当作なし |
ファミ通エンタテインメント大賞は、クリエイターの発掘/育成を目的とし、“小説部門”、“コミック部門”、“イラスト部門”、“ドラマ企画書部門”において作品を募集した。応募総数は1765本(小説部門269本/コミック部門252本/イラスト部門949本/ドラマ企画書部門295本)で、審査の結果、合計19作品が選ばれた。入賞作品は以下の通り。
大賞
- 該当作なし
小説部門
- 最優秀賞
- 『赤城山卓球場に歌声は響く』:野村美月
- 佳作
- 『三ヶ月の魔法』:上島拓海
- 選考委員総評(久美沙織氏)
- 「読み終わっていつもひっかかるのが、作者は本当にこの作品を好きで書いたかどうかということ。(作品やキャラクターを)愛するという意味がわかっていない人が多い」
コミック部門
- 優秀賞
- 『雪のマフ』:千田悟史
- 入賞
- 『白い本』:保永知恵
- 佳作
- 『スペースラーメン』:ヒメノ司ロウ
- 『白箱2001』:よつやひかる
- 奨励賞
- 『SWORD MAKER』:十尺まほ
- 『TEXAS9』:中嶋教介
- 『酒と煙草と煙』:山地由花
- 選考委員総評(呉智英氏)
- 「作風の型が決まっている人より、今後伸びる可能性がある人を選んだ」
イラスト部門
- 優秀賞
- 『いつも一緒』:笛吹りな
- 『読書』他:NAKATO
- 佳作
- 『ベンチャーズ』他:八多友真也
- 『ミツコ医院』他:安藤高行
- 選考委員特別賞
- 『鬼(機)神と戦士』他:うっちゃん
- 選考委員総評(幡池裕行氏)
- 「今はSFやファンタジーのイメージが出し尽くされている。その中でオリジナリティーがあるものを選んだ」
ドラマ企画書部門
- 優秀賞
- 『刀京始末網』:中川トシヒロ
- 入賞
- 『邪宗門』:海之帝國社
- 選考委員特別賞
- 『ドキドキ魔法船リリンシタイト エンプレス』:吉澤絵美
- 奨励賞
- 『渋谷系 銀ちゃん』:西田賢二
- 『白夜』:中里友香
- 選考委員総評(広井王子氏)
- 「すぐドラマになるものというより、単純に楽しいものを選んだ。ワクワク感があるかどうかが重要」
ファミ通エンタテインメント大賞実行委員長であるエンターブレイン取締役の青柳昌行氏。「受賞者の皆さんはここからがスタート。これまでは身近な人や選考委員が相手だったが、今後は全国の読者が相手となる。一緒にいい作品を作っていきたい」 |
ファミ通エンタテインメント大賞受賞者は、今後エンターブレイン発行の各媒体からデビューすることになる。まずは、コミック部門優秀賞の『雪のマフ』(作:千田悟史)が月刊コミックビーム9月号(8月11日発売)に、入賞の『白い本』(作:保永知恵)が月刊コミックビーム10月号(9月12日発売)にそれぞれ掲載される。