マイクロソフト(株)は2日、統合ビジネスプラットフォーム『Microsoft Office』の最新版である『Microsoft Office XP』日本語版を報道関係者向けに公開した。
本日都内ホテルで行なわれた説明会で挨拶に立った、同社執行役員でエンタープライズソリューションズ本部長の瀬戸口靜美氏 |
Office XPの開発コンセプトは、XP(eXPerience)の名の通り、“エンドユーザーエクスペリエンス(個人の生産性向上)”“チームエクスペリエンス(チームの生産性向上)”“プラットフォームエクスペリエンス(企業全体の生産性向上)”の3つを柱としている。特に今回力を入れているのがエンドユーザーエクスペリエンスで、エンドユーザー向けの新機能が多く盛り込まれている。
製品ラインナップは以下の通り。
●『Office XP Professional Special Edition』
- 提供形態:アップグレードパッケージのみ(本数限定)
- Word Version 2002
- Excel Version 2002
- Outlook Version 2002
- PowerPoint Version 2002
- Access Version 2002
- FrontPage Version 2002
- Publisher Version 2002
- Bookshelf Basic 3.0
- メディア コンテンツ
- IntelliMouse Optical
- Step by Stepインタラクティブ
- SharePoint Team Services
●『Office XP Professional with FrontPage』
- 提供形態:ライセンス
- Word Version 2002
- Excel Version 2002
- Outlook Version 2002
- PowerPoint Version 2002
- Access Version 2002
- FrontPage Version 2002
- Bookshelf Basic 3.0
- メディア コンテンツ
- Step by Stepインタラクティブ
- SharePoint Team Services
●『Office XP Professional』
- 提供形態:パッケージ/ライセンス/プレインストール
- Word Version 2002
- Excel Version 2002
- Outlook Version 2002
- PowerPoint Version 2002
- Access Version 2002
- Bookshelf Basic 3.0
- メディア コンテンツ
- Step by Stepインタラクティブ
●『Office XP Standard』
- 提供形態:パッケージ/ライセンス
- Word Version 2002
- Excel Version 2002
- Outlook Version 2002
- PowerPoint Version 2002
- Bookshelf Basic 3.0
- メディア コンテンツ
- Step by Stepインタラクティブ
●『Office XP Personal』
- 提供形態:パッケージ/プレインストール
- Word Version 2002
- Excel Version 2002
- Outlook Version 2002
- Bookshelf Basic 3.0
- Step by Stepインタラクティブ
●『Office XP Developer』
- 提供形態:パッケージ/ライセンス
- Word Version 2002
- Excel Version 2002
- Outlook Version 2002
- PowerPoint Version 2002
- Access Version 2002
- FrontPage Version 2002
- Bookshelf Basic 3.0
- メディア コンテンツ
- 開発ツール
- Step by Stepインタラクティブ
- SharePoint Team Services
価格はすべてオープンプライス。推定小売価格は、バージョンアップパッケージでProfessional Special Editionが4万1800円、Professionalが3万7800円、Standardが2万8000円、Personalが2万1800円、Developerが4万9800円。新規パッケージで、Professionalが6万9800円、Standardが5万7800円、Personalが4万4800円、Developerが9万4800円。
なお、XPという名称はOfficeスイートとWindowsクライアントでのみ使用され、WordやExcelなどの単体製品の名称にはバージョン番号が付けられる。このバージョン番号はユーザーサポートの際に、他の既存製品と識別するためのものだという。提供形態は、店頭でのパッケージ販売、企業向けのライセンスプログラム、パソコンへのプレインストールの3つだ。
製品ラインナップは、基本となる『Office XP Standard』をはじめ、計6製品が用意される。『Office XP Professional Special Edition』は、既存のOfficeユーザーの中でも中上級者向け製品で、アップグレードパッケージのみ発売される。既存のPremiumに代わるパッケージ製品という位置づけで、開発ツール以外のすべての製品を統合し、さらに光学式マウス『IntelliMouse Optical』も同梱するお買い得パッケージだが、本数限定発売となっている。この限定本数については後日発表するという。また、『Office XP Personal』は既存のPersonalの後継となる製品だが、初期出荷時からプレインストールだけでなくパッケージ販売も行なうという。
提供されるツール群には、WordやExcelなどいつもの製品に混じって、さまざまな新ツールも追加されている。『Step by Stepインタラクティブ』はオンラインチュートリアル、『メディアコンテンツ』は2万4000点のクリップアート集、『SharePoint Team Server』はFrontPageと組み合わせて利用するウェブサーバー用ツール。なお、Office 2000ではProfessionalに組み込まれていた『Publisher』は、利用ユーザーが限定されるため今回のXPでは統合せず、単体パッケージでのみ提供するという。
Office XP 日本語版の対応OSは、Windows 98/98 SE/Me/2000/NT4.0。Windows 95には対応していない。このことについて同社オフィス製品部マネージャの横井伸好氏は「Windows 95は昨年で販売を終了し、パッチやサービスパック提供などのサポートサービスも3月で打ち切りなので対応OSから外す」と説明している。また、必要動作環境は、CPUがPentium 200MHz以上で、NEC PC-9800シリーズには対応していない。さらに、Office XPの音声認識機能を利用する場合はPentium II-400MHz以上が必要。メモリーは64MB以上で、HDD空き容量は、Word/Excel/Outlook/PowerPoint/Accessのインストールに400MB以上、FrontPageのインストールに210MB以上、Publisherのインストールに215MB以上がそれぞれ必要となる。
Office XP Developer以外のOffice XP製品群のアップグレード対象製品は、Office 97、Office 97 powered by Word 98、Office 2000。これまでは、Wordなど単体製品を持っていればOfficeにアップグレード可能だったが、Office XPではOffice製品シリーズを持っているユーザーでなければアップグレードできないようになっている。これは、例えばOffice 2000 ProfessionalユーザーとWord単体ユーザーが同じ価格でアップグレードできるのは不公平だという、ユーザーからの不満の声があったためだという。また、対象OfficeのバージョンがOffice 97からで、Office 95ユーザーは対象外となっている。
Office XP 日本語版は3月に開発が完了し、RTM版が工場生産ラインに乗せられたという。発売は第2四半期の予定で、同社執行役員でエンタープライズソリューションズ本部長の瀬戸口靜美氏は「6月までにはユーザーの手元に届けられるだろう」としている。