Socket370環境で唯一DDR SDRAMをサポートするチップセット“VIA Apollo Pro266(VT8633+VT8233)”を搭載したマザーボードが一挙に3種類登場した。今回販売が開始されたのはEPoX「EP-3VHA」、Soltek「SL-65DRV」、DFI「CD70-SC」(日本代理店アイルの“PASONCO”ブランド)の3製品。いずれもDDR SDRAM専用となっており、従来のSDRAMは使用できない。
EPoX「EP-3VHA」
EP-3VHAはオーバークロック機能が充実したマザーボードだ。FSBは60~200MHzの範囲を1MHz刻みで設定可能となっており、VcoreはCPUの基本電圧に対し、-0.01/-0.05/+0.05/+0.10/+0.15/+0.20/+0.25/+0.30/+0.35の中から選択できる。Vioも0.10~0.70Vの範囲を0.1V刻みで設定可能。これらをすべてBIOS上で行えるようになっている。おもしろいのはVIA Cyrix III専用の倍率設定変更機能を持っている点だ。
“Cyrix III Clock Ratio”という項目をBIOS上に持っている。ここから動作倍率を設定可能と思われる |
拡張スロットはAGP×1、PCI×6でDIMMスロットは3本(最大1.5GB)となっている。価格は以下のとおり。
価格 | ショップ |
---|---|
\17,980 | コムサテライト1号店 |
\19,500 | PCiN秋葉原 |
\19,800 | 高速電脳 TSUKUMO eX. |
Soltek「SL-65DRV」
SL-65DRVもオーバークロックを強く意識した製品となっている。BIOSによるFSB設定、Vcore設定が可能。FSBの設定は、ディップスイッチでベースとなるクロックを66/100/133MHzの中から選択肢、そこからBIOS上で変更する仕様のようだ。AGPスロットの電圧設定(1.5/1.6/1.7V)、DIMMスロットの電圧設定(2.5/2.6/2.7V)も可能となっている。なお、AGPスロットとDIMMスロットが近すぎる点には注意したい。
拡張スロットはAGP Pro×1、PCI×6、CNR×1でDIMMスロットは3本(最大1.5GB)。価格はTSUKUMO eX.で1万6780円、OVERTOPとPCiN秋葉原で1万6800円。
DFI「CD70-SC」
CD70-SCは、自作市場向けパーツの代理店であるアイルが取り扱うマザーボード。CD-RWドライブなどと同様“PASONCO”ブランドで同社が出してきた製品で、“ハードボイルドオーナーの選択”というナゾのコピーは今回もパッケージ上に躍っている。
マザーボードは、主に組み込み機器市場向けに特化しているメーカーであるDFI製。完全なOEM供給品だが、組み込み用途向けであるだけに“遊べる”要素の少ない、安定志向の製品となっている。拡張スロットはAGP×1、PCI×6、CNR×1でDIMMスロットは3本(最大1.5GB)。OVERTOPで1万8800円となっている。
マザーボードのパッケージが風景写真というのはなかなか斬新だ。なおパッケージには“マザーはタフであればいい”とのコピーも |
なお、T-ZONE.PC DIY SHOPに展示されていた際の記事で紹介した“初回特典のDFIのロゴ入りデイバッグ”だが、これは“PASONCO”ブランドとなってもちゃんともらえるようだ。ただし「まだ届いていない」(OVERTOP)。17日中に購入した場合、バッグは郵送か、明日以降店頭での受け渡しになるという。
【取材協力】