昨年末から年明けにかけてちょっとしたブームになった静音グッズ。ここにきてその流行はひと息ついた感もあったが、あくまでそれは“グッズでは”ということだったようだ。静音へのこだわりが細部まで見えるジャパンバリュー製のアルミケース「JC-2001SA」が高速電脳に展示され、同時に3月末の発売予定にあわせて予約受付が開始されている。
JC-2001SAは「企画から設計・製造まで国内で行い、溶接部分はもちろんない」(ジャパンバリュー)アルミケース。ニックネームは“サイレントマスター”となっている。
特殊な形状のショックアブソーバ。ネジ用の緩衝剤も噛ませてある |
ケースを見てみると、5インチベイにはすべてショックアブソーバを装着し、ドライブなどが直接フレームに触れ、共振してしまわないように配慮している。電源トレイ部にも、ケース構成部品の継ぎ目に敷かれたスポンジ状のクッションが振動を吸収する機構を備えているのが目を引く。
なお、底面には同社が発売中の軟性ゲルを用いたインシュレータ「V-Chip」を4隅につけ、ケース全体の共振をできるだけ抑えているもよう。
V-Chip。4個で20kgまで耐えられる |
なお、注意してほしいのはこれが最終製品ではないということ。最終製品では、まだ詳細を明かせない、特殊な素材を用いた緩衝剤を側面と前面に貼るほか、CPUからケース全体に直接熱を逃がす機構も搭載するという。また、絶縁体を用いたマザーボード固定用のビスナットを標準で同梱。マザーボード取りつけ用の板も最終製品ではPentium 4に対応する予定だ。また、アルマイト加工も施され、展示品では目立っているバリもすべて取り除かれる。
ケース前面最低部にある5インチベイの上にシャドウベイを取りつけられる |
サイズは183(W)×430(D)×440(H)mm。ドライブベイの数は5インチ×5、3.5インチ×2。シャドウベイは搭載していないが、ジャパンバリュー製のシャドウベイ増設用トレイ“PH-35”シリーズを装着することによりシャドウベイを設けることも可能となっている。ファンは、背面に6cm角×2、底面に8cm角×1を装着可能。電源は搭載していないため、使用時には別途用意する必要がある。
気になる予価は3万9800円。「月産100台が限界」(ジャパンバリュー)というケースだけにやむを得ないものの、割高感は否めない。使う人を選びそうなケースである。高速電脳では発売までの期間中は展示する予定ということなので、とにかく静かなケースがほしいという人は一度見に行ってみてはいかがだろうか。
【取材協力】