セルラー・HP-101 |
木暮 今回紹介したい機種は、これ、1989年の関西セルラー電話開業時に投入されたモデル、HP-101です。京セラが製造したものです。
桃井 わー、コードレスホンみたい。しかも「通話」「終了」とか日本語表示だ。「圏外」とか「他地域」っていう表示も出る。「他地域」ってなんですか?
木暮 「ローミング」といって、自分の契約している電話会社以外で携帯電話を使えるサービスのことなのだけれど、この当時は「他地域」っていう表示が主流でした。のちの「Rm」っていう表示に変わっていきました。いまではauとして全国統一ブランドになってしまって「Rm」の表示さえなくなってしまいましたね。
桃井 電源を入れると「プーー」っていう音、モトローラの電話と同じですね。なんだかとっても無線機っぽいです。
木暮 たとえばアンテナは格納されないのです。しかもTNCという無線のコネクタになっていて、外して付け替えられるのです。
桃井 この当時はさすがに「光るアンテナ」なんてなかったわけですよね(笑) ところで、充電器も大きいですね。
木暮 バッテリーも大きいのですよ(笑) これでも当時はそれほど長持ちしなかったので、予備バッテリーは必須でした。だから、充電器にも、携帯電話本体を充電する部分のほかに、予備バッテリーを充電する部分もついていました。だから当時の充電器はどの機種のも大きかったですし、高価でしたね。今みたいに気軽に「充電器も持ち運ぶ」なんてことは考えられていなかったんです。
桃井 なるほどー、そういえば私が以前使っていたNTTドコモのP151は電池が持たなかったので、予備電池も携帯していました。昔はそうでしたよね。
木暮 NTT(NTTドコモ)の「携帯電話」に対して、セルラーでは「ハンディーホン」という愛称がつけられていました。型番の「HP」というのも「ハンディーホン」の略のようです。
桃井 なんだか「ハンディーホン」という名称自体に、とても「重さ」を感じてしまいます(笑)
携帯24 木暮編集長 携帯電話コレクターでもある。自宅には500台以上の携帯電話をコレクションする。 |