バリューウェーブから1月に販売予定の銅製ケース「DAUT」(ダウト)の展示が、高速電脳で始まっている。
“銅製”と聞いて、純銅だと思った人は残念でした。バリューウェーブによれば「銅は柔らかすぎるため単体ではケースにできない」とのこと。基本的にはアルミケースで、熱伝導率を上げたい部分に銅が用いられていると思った方がいい。「アルミで補強できないほど純銅は柔らかすぎ、ケースに適さない」とする同社では今回、銅をメインにした合金を採用している。
写真を見てもらえれば分かるように、熱を持ちやすい各種ドライブ部の周りを中心に銅が用いられている。他の部分はアルミで作られており、特に熱を逃がしたい部分以外でも、普通のケース以上に放熱性が高いのは言うまでもない。
正面から。向かいのポスターが銅面に映っている |
正面から見ると、これぞ銅製ケースといったおもむきだ |
一方、裏側だけ見ると「アルミケース」と言われても信じてしまう。なお、サムネイルを拡大すればお分かりのとおり、マザーボード部分だけを引き出すことが可能だ。ドライバーレスのローレットスクリューを採用している |
ドライブベイは3.5インチ×3、5インチ×6が縦に並んでおり、ここが銅部分になっていて圧巻。また、3.5インチベイと電源の間にはちょっとした銅製の台らしきものがあり、3.5インチベイに置いたHDDなどを冷却するためのファン置き場ではないかと思われる。ちなみに電源はPentium 4対応の350W品で、4ピンの12Vコネクタも装備。「会社にあったデモ機をそのまま持ってきた」(バリューウェーブ)というデモ機では、intelの「D850GB」とPentium 4でシステムが組まれていた。
ここにファンを置いて写真右側の3.5インチベイを冷やす? |
前面USBとシステムスピーカ用にスペースが空いている。うまく使えばここにもデバイスを置けそうだ |
CD-ROMドライブとHDDが装着されている |
ケース左側のアルミ版 |
ファンは背面に8cm角排気用が1基、そして前面には5インチベイのところに6cm角の排気用が2つ並んでいる。ケースを表から見ると、格子状になっているところだ。防塵処理が施されている。なお、標準でついているこの前面ファンを使用する時には5インチベイが2つ使えなくなってしまう点には注意が必要。
また、展示品は開いているので分かりづらいが、ケース正面から向かって左側のアルミ版には12cm角のこれまた排気用Nidec製ファンが取りつけられていた。
Nidec製の12cm角ファン |
そのアルミ版を表から見るとこんな感じ |
底面。インシュレータと、換気用の格子状空気穴が確認できる。冷却を極めるなら、ここにファンを置くのも手だろう |
気になる重量は12.5kgで、さすがに銅製といったところ。パーツを組み込むとおおよそ14.5kg超になるので、腰を悪くしている人は購入前に医師と相談した方がいいかもしれない?!
右側の側面が白く見えるのは、指紋などで汚れないように紙のカバーが貼ってあるから |
これがその紙 |
ちなみに、デモを行っている高速電脳が5万4800円で予約を開始しているほかにも、未確認だがバリューウェーブよると「コムサテライト各店、ツクモeX.、カクタソフマップなどで予約を受けつけている」という。予価5万5000円前後と高価だが、「もうアルミの時代は終わったゼ~!」と自慢したい冷却マニアなら見逃せない製品だ。
【取材協力】