“GeForce 256”シリーズが登場した頃から「PCI版は出ないのか?」「いや○※□△から出るらしい」などという話がショップやインターネット上のBBSで話題になっていた。時は流れ、“GeForce2”シリーズが登場するもののPCIタイプはやはり出て来ない。もうこの時点で諦めてVoodoo4 4500やVoodoo3 3000、RIVA TNT2の各PCIカードなどに走った人も多いだろう。
が、ついにGeForceエンジンを搭載したPCIカードがInnoVISIONから「TORNADO GeForce2 MX PCI」としてデビューした。ビデオチップに現在の売れ筋“GeForce2 MX”を搭載し、メモリは32MB SDRAMでコアクロックは175MHz。ビデオメモリにはSamsung製を採用しており、クロックは166MHzであるようだ。パッケージには次のソフトウェアが4タイトルバンドルされており、この手のビデオカードにしては充実している。
- 「InterVideo WinDVD 2000」(DVD-Video再生ソフト)
- 「3Dmark2000 Pro」(ベンチマークソフト)
- 「RageRally and Midnight GT(カーレースゲーム)
- 「Adobe PhotoDeluxe HomeEdtion」(フォトレタッチソフト)
ディスプレイ4台への出力も?
本製品はいわゆる“シングルヘッド”であり、“TwinView”と呼ばれるビデオ信号の2系統出力には対応していない。しかし基板を眺めてみると、TwinView用と思われるパターンが確認できた。またS-Videoなどのコーデックチップを搭載するパターンもあることからGuillemotのHerculesブランド製「3D Prophet II MX」のように2系統出力対応したモデルの登場も期待できる。もしTwinViewモデルが登場すれば、既に発売されている他社製GeForce2 MX TwinView対応のAGPカードと組み合わせて4台のディスプレイを接続…なんて夢も見られそうだ。
いずれにせよPCIで最強の3Dグラフィックカードが登場したわけで、i810などが搭載されている低価格PCにアップグレードの可能性が生まれたことは多くの人に朗報だろう。価格は、高速電脳、PCiN秋葉原、コムサテライト3号店で1万4800円。
【取材協力】