トレードショー“第2次韓日文化産業投資説明会 Net Communication 2000 In Korea & Japan”が8月22日~24日の期間、東京ビッグサイトにおいて開催されている。アニメ、映画、音楽、ゲーム、インターネットなどのコンテンツ、技術を持つ企業が、韓国から61社、日本が40社の合計101社が出展。その中から、インターネット関連のコンテンツをいくつか紹介しよう。
米国と同等の技術力のオンラインマルチプレイヤーゲーム
韓国ではインターネットを介したオンラインマルチプレイヤーゲームが盛んだ。今回のトレードショーにもいくつかのメーカーが出展。日本でのサービス開始を目標にしている。
韓国イーストエンターテイメント社のオンラインマルチプレイヤーゲーム『ガディウス』は、『ウルティマオンライン』タイプのRPGで、モンスターを倒したり、町でほかのプレイヤーとチャットを楽しむことができる。会場で実際にプレイができるようになっており、取材時には約1200名のプレイヤーがゲームにログインしていた。これまでの最高同時プレイヤー数は約1500人だという。
ガディウス |
韓国メトロテック社のオンラインゲーム『Dark Eden』は、現在韓国でβテスト中で、来年の正式運用を目指しているゲーム。このゲームは、人間かバンパイアのどちらかの種族を選んでプレイするゲームになっている。モンスターを倒す以外に、プレイヤー間で種族闘争をするタイプ。ゲームは四季や天候の変化があり、NPCも時間帯によりいる場所が変わるなど生活を営んでいるという。
同時にプレイ可能な人数には、「上限はない。それが目標」だといい、1000万人でも同時にプレイできると意気込む。
Dark Eden |
オンラインRPGとポスペを足して2で割るとキャラクターチャットになった?
オンラインマルチプレイヤーゲームのほかに目についたのが、ユーザーが仮想世界上のキャラクターになって、チャットを楽しむものだ。
韓国クオータービュー社の『HelloPOP』は、登録するとインターネット上に仮想の自宅を設置できる。その家には自由に家具を置けるし、ほかのユーザーをお客として迎えてチャットを楽しむことができる。
メールでは、ポスペのように仮想の分身が相手にメールを届けてくれる。メールは、分身の言動を“録画”し、それを相手に送る。受信したユーザーがそれを“再生”すると、録画の通りに分身の言動が見られる。
そのほか、仮想の町でのオンラインショッピングや、同じ趣味のコミュニティーで情報交換できる機能など、「仮想社会にコミュニティーを作ることを目指している」という。韓国版に次いで英語版のサービスも明日、開始の予定としている。
韓国クリックエンターテインメント社もクオータービュー社と同様のキャラクターチャット『ゴゴ市』を提供している。仮想都市“ゴゴ市”でチャットを楽しめるほか、町にある各建物ではその建物の種類に見合ったサービスが提供される。ゲームセンターに入ればゲームが楽しめたりといった具合だ。ゲーム中では車に乗ることもできる。車に乗るためには警察に行って運転免許証を取得しなければいけないという芸の細かさだ。
利用料は無料で提供され、仮想都市に広告を配することで広告収入を得て運営する形態だという。
ゴゴ市 |
オンラインマルチプレイヤーゲームと、そこから戦闘をなくし仮想世界での生活とチャットに特化したキャラクターチャット。どうやら韓国のインターネットエンターテインメントは、この2つに分極化しはじめているようだ。
日本のチャットは文字ベースが主流だと話すと、相手は驚いていた。日本で、キャラクターチャットが受け入れられるのかどうか、興味が持たれるところだ。チャットも好き、ポスペも好きな人が多いだけに受け入れる土壌はあると思うのだが、はたしてどうだろうか。
いずれにせよ、ここで紹介したうちのいくつかが日本に登場してくることは間違いないだろう。