マイクロソフト(株)は、今秋より順次発売するハードウェア製品を報道関係者に紹介する“マイクロソフト
ハードウェア製品 プレビュー
カンファレンス”を開催、キーボード、ゲームコントローラー、マウスの新製品を発表した。
今回発表されたキーボード新製品『Microsoft Natural Keyboard Pro』(写真手前)と、ゲームパッド『Microsoft SideWinder GamePad Pro』(中央左)、光学式マウス『Microsoft IntelliMouse Explorer』(中央右) |
まず、キーボードの新製品として、『Microsoft Natural Keyboard Pro』、『Microsoft
Internet Keyboard』、『Microsoft Internet Keyboard Pro』の3製品が、世界に先駆けて正式発表された。同社キーボード製品の日本語版が国内で発売されるのは今回が初めて。3製品とも、エルゴノミクス(人間工学)の専門家がデザインしており、ホットキーとUSBポートを備えている。
キーボード本体後部にUSBポート×2が装備されている |
Natural Keyboard Proは、本体上部に19個のホットキーを装備。1回押すだけでウェブブラウザーを起動し指定のホームページにアクセスできる“インターネットキー”のほか、“サーチキー”、“メールキー”、音楽を再生できる“マルチメディアキー”などが用意されている。また、右上部分の3つのキーのうち2つは、専用のソフト『IntelliType
Pro』を利用してプログラムの割り当てを変更できる。例えばWordを起動して指定した文書を開くといったことも可能。
Internet Keyboardは、低価格キーボードで、7個のホットキーを装備。取り外し可能なパームレストを採用している。Internet
Keyboard Proは、Internet Keyboardの外観にNatural Keyboard Proの機能を備えたもの。Natural
Keyboard ProとInternet Keyboardは今秋('99年11月ごろ)、Internet Keyboard Proは来春(2000年2~3月)にそれぞれ発売される。また、時期は未定だがワイヤレスのキーボードも予定しているという。
ゲームコントローラーは、『Microsoft SideWinder Dual Strike』、『Microsoft
SideWinder GamePad Pro』の2製品が紹介された。両製品ともUSB対応。
GamePad Proは、方向キーがデジタル入力とアナログ入力の両方に対応しており、例えば、レーシングゲームではアナログ入力、格闘ゲームではデジタル入力というように、ユーザーはゲームに応じて最適な入力方法を選択できる。また、アクションボタン×6個、トリガー×1個、シフトボタン×2個を装備しており、それぞれのボタン機能はカスタマイズ可能。本体はチタン製でカラーはシルバー。サイズは従来品よりひと回り大きくなっているが、チタンを採用したことで軽くなったという。
『Microsoft SideWinder GamePad Pro』 |
Dual Strikeは、3月19日付けの東京ゲームショウ'99春レポートでもお伝えした3Dキャラクターゲーム用のコントローラー。本体右部分の“回転パースペクティブコントロールポッド”は、“ジョイスティックモード”でジョイスティックと同様に操作できるほか、“デュアルストライクFXモード”で使用すると、画面上のキャラクターをマウスで操作するようにコントロールでき、周囲を見渡すといった視野制御をスムーズに行なえるという。両製品とも今秋発売予定。
最後に、4月19日(米国時間)にビル・ゲイツ氏が“COMDEX Spring 99”の基調講演で発表した光学式マウス『Microsoft
IntelliMouse Explorer』が紹介された。IntelliMouse Explorerは、従来のマウスボールをなくし、代わって光学センサーと発光LEDを本体に内蔵。これにより、平面に限らずほとんどの表面上で動作が可能になるほか、底面部がふさがれているため、マウス内部のクリーニングも必要なくなる。また、本体左側面に“フォワード”ボタンと“バック”ボタンを備えている。10月発売予定。
米マイクロソフト社ハードウェアグループ担当バイスプレジデントのRick
Thompson(リック・トンプソン)氏は、「われわれは、ソフトウェア製品はもちろん、ハードウェア製品にも最新技術を投入し、製品の改善に努め、ユーザーの生活レベルを向上する。今回紹介した製品はすべて人間工学に関する専門家たちがデザインしており、使い勝手のよいものとなっている」
Rick Thompson氏(左から3人目)をはじめとする同社ハードウェア担当者 |
「今後も製品改善を行なっていくが、革新も行なっていく。それがホームネットワーキングだ。現在、複数のPCが家庭に導入されはじめている。家庭でのPCの台数が増えると、プリンターやスキャナーなどのリソースを共有しなければならない、故にホームネットワーキングが必要となる」
「われわれは、ネットワーク技術として、無線を利用したデータ伝送や音声認識、赤外線を利用したデータ伝送、そして状況に応じてコントロールできるリモコン(TakeContorolユニバーサルリモコン:例えば、映画を観ているときと、子どもがTV番組を観ているときとで用途を変更できる)などを提供する。ホームネットワーキングにおいては、セットアップが容易であること(1時間以内で終了できる)と、信頼性が必要だ」
「ホームネットワーキング戦略の第1弾として、『ホームネットワーキングキット』を米スリーコムと共同開発している。このキットは今秋にスリーコムから北米のみで提供される。日本では時期は未定だが、三菱電機と協力して製品提供を行なう。われわれはハードウェア製品に対して最新テクノロジーを惜しみなく投資しており、今後も光学式マウスなどに代表されるような新しい製品カテゴリーを作り出していく」としている。