11日(米国時間)、米ヤフー社(米国カリフォルニア州サンタクララ市)は、インターネットによる24時間ラジオ放送チャンネルを10局開局すると発表した。
ラジオ放送チャンネルを開局すると発表した米ヤフー社 |
開局されるチャンネルは、
1.『オルタナティブ・ロック』
2.『クラッシック・ロック』
3.『クラッシック』
4.『カントリー』
5.『エレクトロニカ』
6.『ジャズ』
7.『オールディーズ』
8.『リズム&ブルース』
9.『80's』
10.『ダイレクトリンクアーティスト』
の計10局。
10.『ダイレクトリンクアーティスト』チャンネルは、『Yahoo!Music』にある5万1000人のアーティスト、12万5000枚のアルバム、そして100万曲の情報にリンクされるという。
音楽プログラムは、米Spinner.com社、配信インフラは米broadcast.com社がヤフーに協力し、提携関係を保つ。放送フォーマットは、米リアルネットワークス社の『RealSystem
G2』、『RealAudio』を使用。broadcast.comの買収はすでに発表されてはいるが、買収終了は今年の秋ごろの予定で、今回は提携関係となっている。
ヤフー シニアプロデューサーErik Schwrtz氏は、「ヤフー!ラジオは、今までにない新しい音楽のプラットフォームをウェブ上に提供することになるであろう。Spinner.com、broadcast.com、そしてヤフーの提携関係はいままでにないラジオの世界の魅力をひきだせると思います。また、全世界で6000万人に及ぶヤフーで」と語る。
米ヤフー社 シニアプロデューサーErik Schwrtz氏 |
ヤフーは米国東部時間にあわせて発表するため、ヘッドクオーターのあるカリフォルニア州サンノゼ市では、朝の4時にニュースリリースを配信した。東部のメディアを意識したリリースである。ヤフー本社にてErik
Schwrtz氏に聞く。
――『ヤフー!ラジオ』のビジネスモデルは?
「検索サービス『Yahoo!』と同様に広告事業モデルで考えています。特にジャンルを絞るわけではありませんが、ポピュラーミュージックは、言語を超えて国際的な市場が期待できるのでマーケティング的にも価値があると思います。また、すでに各分野で実績のあるパートナーがいることによって参入を容易にしました」
――今後、『ヤフー!テレビ』の可能性は?
「今のところはまだ考えていません。優秀なビジネスパートナーがいるからこそ、実現できる事業だと考えています。ヤフーのウェブサイトにおけるトラフィックは何をする上においても非常に有効なことには変わりありません」
このインタビューの間にも、何人もの学生ふうの社員がフロアを自由に横切る。ヤフーがラジオ業界に参入したことによって放送業界とインターネットの業界の垣根がまたひとつ低くなったことであろう。