日本ヒューレット・パッカード(株)は本日、バックアップ用テープデバイスにおける戦略について記者発表会を開いた。近々、企業・個人にかかわらず、手軽にバックアップし情報保守できるようなハードウェアを発表する予定という。また、秋にはラック型のテープデバイスを発表する予定という。
まず。インフォメーションストレージマーケティング部門、部門長の長岡茂氏が国内におけるバックアップの現状と、今後についてコメントした。
テープデバイスの今後を語る長岡氏 |
「DATは今あるDDS-2、DDS-3といった規格のデータカートリッジよりも大きな容量で高速に転送できるものが求められている。HPでは今年の秋に、次の標準規格となるDDS-4を正式に発表する予定。DDS-4では容量が20GB、転送速度は1MB~3MBとなる。2001年のDATの主流はDDS-3、DDS-4となっていくだろう。わが社では、2001年にはDDS-4が市場の3分の1を占めると見ている」
「もうひとつの新しい主流として、LTO(Liner Tape Open)規格が存在する。これはHPと、日本アイ・ビー・エム(株)、日本シーゲイト(株)の3社が標準規格の策定に合意したもの。1、2社だけの規格は非常に危険だ。オープンな規格にすることで、市場に対するテープデバイスの安定した供給を目指す。LTOはは800GBの容量に毎秒80~160MBの転送速度を実現できると期待されている」
会見では、同社が今後発表予定の製品として、日本電気(株)や富士通(株)のサーバーをターゲットにしたラック型のDATドライブや、Windows
NTに対応し、本体をCD-ROMドライブとしてエミュレートすることでDATから障害復旧用のシステムが起動するDATドライブが紹介された。