ソニー(株)と凸版印刷(株)は、次世代ネットワーク“Media Cruising”(*1)を利用した画像データ送信システムの実証実験を終え、その成果を発表した。同実験は、凸版印刷の情報技術研究所と板橋印刷工場をNTTのATMメガリンク(50Mbps)で結び、画像データなど容量の大きなファイルの送受信を行うもの。実験に際しては、日本電信電話(株)(NTT)の協力を得た。
送信したデータファイルは、文字デザインや、イラストなどのデザインデータ、ページ単位のレイアウトを含む製版データなど、実際に印刷業務で使用するものを用いた。両社では今回の実験で、以下のような成果が得られたという。
・ネットワークの混雑の影響を受けない転送が行なえた
・転送にかかる時間を予測し、転送時刻を指定することで、製版、印刷スケジュール効率が向上した
・回線の状況に応じて、使用できる帯域を最大限利用した転送ができた
・数10MBの容量を持つデータも圧縮することなく転送できるので、品質劣化が起こらない
今後は、この実験成果を踏まえ、社内イントラネットや印刷工程の効率化に応用するため、インフラ整備やネットワーク整備を進めるという。