Intel社モバイル&ハンドヘルド製品グループマネージャーのRobert
Jecmen氏は「Intel Developer Forum」で講演し、モバイルPCの技術的チャレンジとして、
・低消費電力かつハイパフォーマンス
・TCOの削減
・シームレスなコネクティビティ
の3点を挙げた。
Intel社モバイル&ハンドヘルド製品グループマネージャーのRobert Jecmen氏 |
低消費電力化とハイパフォーマンスの両立という課題に関しては、ミニノートからフルサイズのノートPCまでカバーする「Intel
Mobile Power Guidelines 2000」を発表した。
またミニノート用に低消費電力プロセッサとしてMMX Pentium-266MHzのローボルテージ版を発売する考えであることを表明した。プロセッサコアの消費電力は2.0Vから1.8Vに下げられている(実はIntelはさらに同プロセッサの300MHz版もTCPパッケージで来年発売すると噂されている)。
同氏はIntelの低消費電力化への取り組みの例として、MMX
Pentium-166MHzとモバイルPentium II-300MHzで3Dモデルのレンダリングをして消費電力を比較するというテストのデモをやって見せた。
赤い線がMMX Pentium-166MHz、青い線がモバイルPentium II-300MHz |
また同氏は、モバイルCeleronプロセッサや、ローコストなチップセット、モデムやサウンドといった機能のソフトウェアによる提供やMDC(Mobile
Daughter Card)のようなコンポーネンツの標準化により、'99年頃には現在1500ドルから1700ドルしているBasic
Mobile PCが1299ドル程度まで下がるだろうとの見通しを示した。
●「Bluetooth」搭載のモバイルPCは2000年前半に登場
コネクティビティに関しては、IntelはノートPCと携帯電話、PCコンパニオン、デジタルカメラ、セットトップボックスなどを相互に接続するワイヤレス通信技術「Bluetooth」をノキアなど他社と共同で進めているが、その機能を実現するハードウェアモジュール「Bluetooth
Radio Module」を公開した。大きさは0.5インチ角で、動作時消費電力は0.1W、バンド幅は1Mbps |
大きさは0.5インチ角で、最終的には1チップになるという。0.1Wの消費電力で1Mbpsの転送レートを持ち、2.45GHz帯を使って10メートルの範囲内で通信できる。
同氏によると、Bluetoothを搭載した最初のモバイルPCは、西暦2000年前半に登場するとのこと。
BluetoothもノートPCどうしをワイアレス接続するデモが行なわれ、1回目は失敗したものの2回目は成功して拍手を浴びた。