英Psion(サイオン)社など3社が共同で設立した英シンビアン(Symbian)社が記者会見を行なった。同社は、英Psion社のほか、フィンランドのノキア社、スウェーデンのエリクソン社が出資して設立した会社で、米モトローラ社も資本参加を表明している。同社は、携帯端末用OSである“EPOC(エポック)”のライセンスを提供する会社で、日本では(株)管理工学研究所が“EPOC”の日本語化を担当していることも明らかにされた。
『Psion Series5』
“EPOC”日本語版の開発はすでに完了しており、会場では英Psion社のハンドヘルドPC『Psion
Series5』に“EPOC”日本語版を搭載した製品が紹介された。本体は英語版の製品だが、日本語の辞書、フォントを搭載したため、メモリーは6MBから8MBに増設されている。英シンビアン社金沢事務所の小西一弘技術マネージャーによると、「“EPOC”日本語版はすぐにでも出荷できる状態にあり、OSとして採用したいメーカーがあれば、いつでもライセンス供与できる。また、『Psion
Series5』の日本語化キットを作りたいメーカーがあれば、それも可能」と説明している。
フィリップス社の携帯電話(左)と情報端末。このふたつがドッキング(合体)してひとつになる。 |
英シンビアン社のJuha Christensen(ユハ・クリステンセン)マーケティング・営業担当上級副社長は、「“EPOC”は、すでにRelease5まで発売されており、半年ごとに新しいバージョンを出していく。ライセンス料は5~10ドルで、誰でも使用可能だ。オランダのフィリップス社は、数週間以内に、携帯電話と情報端末をドッキングできる製品を発売する。そして、'99年の第4四半期には、多くのパートナー企業が“EPOC”を採用した製品を発売する」と述べた。
ユハ・クリステンセン氏 |
また、同氏は、「2002年には2億台の携帯電話が発売され、そのうち20パーセントが携帯情報端末で、さらにその75パーセントは“EPOC”をOSに採用しているだろう。“EPOC”携帯情報端末OSのデファクトスタンダードになる」との見通し述べた。(報道局 佐藤和彦)
http://www.symbian.com/