コンパックコンピュータ社長の高柳肇氏(左)と日本DEC社長の上田寿男氏(右) |
コンパックコンピュータ(株)と日本ディジタル
イクイップメント(株)(日本DEC)は、年内をめどに合併することで合意し、本日、共同記者発表会を行なった。存続会社は未定だが、新会社の社長には現コンパックコンピュータ社長の高柳肇氏が内定しているという。今回の合併により、売上高2400億円規模のコンピューター会社が誕生することとなる。
米コンパック本社が、米DEC社買収を発表したのが今年1月。去る6月11日(現地時間)には、DECの株主総会で買収が承認されている。コンパックは、DECおよび昨年買収したタンデムコンピューターズとの組織統合を世界的に推進することを明らかにしており、今回の合併もその一環。日本でも、コンパックは今年1月に日本タンデムコンピューターズ(株)を吸収合併している。
高柳氏は新会社を、企業向けコンピューターを最重要事業に置く“エンタープライズ・コンピューティング・カンパニー”として飛躍させたいとの意向を示し、DECのOS『DIGITAL
UNIX』、『OpenVMS』や64bitRISCプロセッサー『Alpha』の開発は継続して行なうことを明言した。また、合併・統合に伴う製品の新ラインアップについては、「近々発表する」とした。
記者発表会には、日本DECの社長である上田寿男氏も同席し、Alphaを中心にコメント。「Alphaの製造については、微細技術に優れたインテルに委託するが、開発、設計は今後もわれわれが行なう。製造工場を自社で建設する代わりに、インテルに製造を委託することで、高速プロセッサー製造日程の前倒しができる」と述べた。
また、米国本社で行なわれているリストラに関しては、「日本でも避けて通れない問題」(高柳氏)とし、行なう可能性があることを示唆した。(報道局 浅野広明)
・コンパックコンピュータ
http://www.compaq.co.jp/
・日本ディジタル イクイップメント
http://www.dec-j.co.jp/