(株)シマンテックは14日、企業向けの総合的なネットワークセキュリティー対策サービス“シマンテック・エンタープライズ・セキュリティ”の概要を発表した。現状のシステムの診断からセキュリティー対策の開発と実装、その後のモニタリングまでの包括的なサービスを提供するもの。サービスは9月に開始するほか、企業向け不正アクセス防止ソフトなどセキュリティー関連製品も年内に投入するとしている。
企業向けセキュリティー対策サービスを発表するシマンテック社長の成田明彦氏(右)、米シマンテック社エンタープライズソリューション部門担当上級副社長のゲイル・ハミルトン(Gail Hamilton)氏(中央)、同インターナショナルセールス&マーケティング担当上級副社長のディーター・ギースブレクト(Dieter Giesbrecht)氏 |
同サービスはコンサルティングとセキュリティー関連製品で構成される。コンサルティングでは、現状の情報システムにおけるリスクの診断と検証から始まり、セキュリティーポリシーの策定、安全なシステムの開発と実装、稼働後のシステム監視に至る“セキュリティーのライフサイクル”を全般的に支援する。
製品は、『Norton AntiVirus』をベースにしたウイルス対策ソフトや不正侵入防止ソフト、電子メールの内容をチェックするコンテンツフィルタリングソフトなどが用意される。セキュリティーシステムの基盤には“デジタル・イミューン(免疫)・システム”を据え、不正侵入などの兆候を自動的に検知、管理者や該当のマシンに通知する役割を担うという。
同サービスの提供に伴い、同社では新たな企業向けサポート体系も発表。これまで1種類だったサポートを段階に応じ3種類に増やし、パッケージソフトのサポートから、ユーザー専属のサポート担当者配置といった高度なサポートまで選択することが可能になっている。
都内で開かれた発表会で、シマンテック社長の成田明彦氏は、「これまではパッケージソフトの売上がメインだったが、今後は製品だけでなくサービスも含めて提供するビジネスモデルに転換していきたい」と述べ、単なるソフトベンダーにとどまらず、総合的なネットワークセキュリティープロバイダーとして事業を進めていく方針を示した。将来はASP(Application
Service Provider)方式によるセキュリティーシステムの提供も視野に入れているという。