サン・マイクロシステムズ(株)は11日、アプリケーションのスループットを向上させるテクニカルコンピューティング市場向けの新しいコンピューティングモデル“コンピュート・ファーム”を発表した。併せて“コンピューティング・ファーム”環境の構築を容易に実現するシステム『Sun
Technical Compute Farm』を発売したと発表した。出荷は8月上旬の予定。価格はBase
Rackが3488万1000円、Star Rackが4327万8000円、4-Way Expantion Rackが4715万4000円、2-Way
Expansion Rackは3940万2000円。
『Sun Technical Compute Farm』 |
“コンピュート・ファーム”は、多数の独立したコンピューター、ストレージアレー、ネットワーク機器、ソフトウェアなどを1つの集合体として運用し、ユーザーからは単体のコンピューター資源として扱うようにするコンピューティングモデルで、同社が提唱するもの。ユーザーが“コンピュート・ファーム”にシミュレーションなどのジョブを指示すると、優先順位や使用メモリー容量などの条件を判断し、最適な実行環境を探して命令を実行させるという。これにより、複数の独立したコンピューターの集合体である“コンピュート・ファーム”全体のCPU稼動率および、アプリケーションのスループットが向上するとしている。
『Sun Technical Compute Farm』は、“コンピュート・ファーム”の構築用にあらかじめ最適に設計/構成した、ラックマウントサーバー、ストレージアレー、Eathernetスイッチなどのハードウェアと、システム管理やストレージ管理などのソフトウェアをパッケージし、ラックに搭載した製品。ハードウェアの最小構成であるBase
Rackの構成は、『Sun Enterprise 420R 』(450MHz UltraSPARC-IIs×4、4GBのメモリー、18.2GBのHDD×2)をファイルサーバーとして1台、コンピュートエンジンとして4台使用、ディスクアレー『Sun
StorEdge A5200 FC/AL』(18.2GBのHDD×22)、シスコシステムズ(株)製の10/100BASE-TのEthernetスイッチなどとなる。これらを72インチラック『72インチ
Sun StoreEdge 拡張ラック』に収納する。サイズは幅61×奥行き93×高さ187cmで、重さは約590kg。