(株)ナムコは7月4日、透過型のカラー液晶パネルとレンチキュラ平板マイクロレンズを組み合わせたリアルタイム立体視ディスプレーを発表した。これは、利用者がメガネ型の偏向フィルターやヘッドマウントディスプレーといった装置を身に付けることなく、物体を立体視できるディスプレー。レンチキュラ平板マイクロレンズにより、水平面上の見る角度によって異なる画像を表示する“レンチキュラ・パノラマグラム”方式を採用した。
立体視ディスプレーの基本原理(4つのサブピクセルをマイクロレンズ1枚に対応させた水平4眼式) |
今回発表されたものは、5つのサブピクセル(3原色のうちの1色)をマイクロレンズ1枚に対応させ、正面、左斜め、右斜めなど、5パターンの画像を表示できる装置(水平5眼式)。画面サイズは4インチであるが、将来、液晶パネルの解像度やレンズ精度の向上により、15インチ以上の大きさでも製造可能という。同社では、画像処理を行なう専用ハードウェアと組み合わせれば、動画をリアルタイムに立体表示できることから、テーマパークのアトラクションなどでの利用を見込んでいる。