日本アイ・ビー・エム(株)の6日の発表によると、米IBM社は現地時間の5日、インターネット上のコミュニケーションとコンピューティングを向上させるPowerPCチップ製品群を発表した。これらの製品群の中には、単一の高性能マイクロプロセッサーのほか、1つのシリコン上にPowerPCプロセッサーとメモリーや周辺回路、インターフェースなどを搭載した“システム・オン・チップ”製品も含まれる。同社はこれらの“システム・オン・チップ”製品を“スーパーストラクチャー”製品と呼んでおり、インターネットアクセス用のクライアントからインターネット対応のネットワーク機器にまで利用できるとしている。
『PowerPC 405GP』 |
『PowerPC 405CR』 |
スーパーストラクチャー製品は、省スペース向けデザインの上位モデル『PowerPC
405GP』(266MHz)、エントリーモデル『同 405CR』(200~266MHz)、最上位モデルの『同
440GP』(400~500MHz)3製品。『405GP』は、PowerPCプロセッサーやCoreConnectオンチップ・バス・アーキテクチャー、複数のチップで実現するその他の一般的機能をシングルチップ上に統合する。『440GP』は、PCI-Xブリッジ、DDRSDRAMコントローラー、128bitオンチップCoreConnectバス、オンチップSRAM、スーパースカラー440コア、2つのEthernetポートなどを統合する。
『PowerPC 750CX』 |
0.18μmの銅配線技術を採用したマイクロプロセッサーは『PowerPC
750CX/750CXe』(350~700MHz)の2製品。
このほか、独自の銅配線技術を用いたカスタムASICコアとして『PowerPC
405』も提供する。
『PowerPC 405GP/405CR/750CX』は現在サンプル出荷中。価格は1万個の出荷単位で、それぞれ29ドル50セント(約3150円)、23ドル50セント(約2510円)、77ドル(約8240円)となる。なお、『PowerPC
440GP/750CXe』のサンプル出荷は2000年末までに開始する予定となっている。サンプル価格は未定。