(株)ソーテックは18日、AV編集にフォーカスしたデスクトップパソコン2モデル『PC
STATION M370AV/M366』および、MP3対応の携帯音楽プレーヤー『MP301』を発表した。同時に、業務の拡大に併せ、ユーザーサポート事業を専門に請け負う新会社“株式会社ソーテック・イー・サービス”を立ち上げることを発表した。
AV編集にフォーカスしたデスクトップパソコン
2000年度(2000年4月~2001年3月)における商品展開のキーワードは、“マルチメディア”。今回発表された『PC STATION』シリーズとMP3プレーヤーは、そのコンセプトに基づくもの。*これまで9月であった決算期を、2000年3月に3月に変更した
『PC STATION M370AV』。USB×2、IEEE1394×2(4ピン/6ピン)を準備。背面だけでなく、それぞれ1つずつ前面に用意している |
今回発表されたのは、『PC STATION M370AV』と『PC STATION M366』の2モデル。ハイエンドモデルの『PC
STATION M370AV』は、CPU Pentium III-700MHz、128MB SDRAM、40GB HDD(Ultra ATA/33)という構成。コンセプト“マルチメディア”に基づき、AV編集に関するハード、ソフトを多数採用する。
ハードとしては、グラフィックカード、サウンドカード、インターフェースなどにコンセプトを反映させた。グラフィックカードには、TVチューナーを搭載したカナダのATIテクノロジーズ社のAll-In-Wonder128(16MB、AGP対応)を採用。これは、TVチューナーやDVDビデオの再生・キャプチャーといった機能を持ち、ユーザーはTVアンテナを接続するだけでTV番組が見られるという。サウンドカードは、米シーラス・ロジック社のCrystal
CS4281(PCI対応)で、16bit/44.1kHz PCM音源、FM音源の再生に対応する。また、CD-R/RWドライブとDVDドライブを併載するほか、外部のAV機器とのデータ連携をスムーズに行なうために、IEEE1394、PCカードスロット(TypeII)を標準で装備する。
一方、ソフトとしては、テレビ再生・録画ソフト『ATI TV
プレイヤー』、デジタルビデオ編集ソフト『Video Studio 4』、フォトレタッチソフト『Photo
Express3 SE』、サウンド編集ソフト『DigiOnSound Light』が付属する。
本体価格は16万8200円。17インチ平面CRTディスプレーとのセットモデル(19万8000円)、15インチTFTカラー液晶ディスプレーとのセットモデル(26万8000円)も用意する。
なお、エントリーモデル『PC STATION M366』の基本スペックは、Pentium
III-667MHz、128 SDRAM、30GB HDD(Ultra ATA/66)という構成。グラフィックカードAll-In-Wonder128は搭載せず、チップセット(Intel
810e chipset)内蔵のシステムを使用する。本体価格は14万3000円。2機種とも本日より受注を開始し、4月末より出荷予定。
『PC STATION M370AV』 |
『PC STATION M366』 |
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CPU |
Pentium III-700MHz |
Pentium III-667MHz |
チップセット |
Intel 440ZX AGPset |
Intel 810e chipset |
HDD |
40GB(Ultra ATA/33) |
30GB(Ultra ATA/66) |
SDRAM |
128MB(最大256MB) |
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グラフィックカード |
All-In-Wonder128(16MB、TVチューナー搭載、AGP接続) |
チップセット内蔵システム |
サウンドカード |
Crystal CS4281(16bit44.1kHz PCM音源、FM音源、PCI接続) |
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モデム |
V.90/K56flex対応 |
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外部記憶装置 |
DVDドライブ(読み出し8倍速)、CD-RWドライブ(CD-R書きこみ4倍速、CD-RW書きこみ4倍速、CD-ROM読み出し24倍速) |
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インターフェース |
PCカードスロット、IEEE1394×2(4ピン、6ピン)、USB×2、シリアル×2、パラレル×1 |
PCカードスロット、IEEE1394×2(4ピン、6ピン)、USB×2、シリアル×1、パラレル×1 |
OS |
Windows 98SE |
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主な付属アプリケーション |
『ATI TV プレイヤー』、『Video Studio 4』、『Photo Express3 SE』、『DigiOnSound Light』、『Easy CD Creator』(CD-R/CD-RWライティングソフト) |
『Video Studio 4』、『Photo Express3 SE』、『Easy CD Creator』 |
本体サイズ |
幅190×奥行き370×高さ360mm |
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価格(ディスプレー含まず) |
16万8000円 |
14万3000円 |
9800円のMP3対応の携帯音楽プレーヤー
『MP301』。同社初のMP3携帯音楽プレーヤー |
MP3対応の携帯音楽プレーヤー『MP301』は、iMacの工業デザインをめぐる問題で一躍有名になったパソコン『e-one
433』のカラー、“横浜ブルー”の復活を思わせる、ブルーとホワイトのスケルトンの筐体を採用した。16MBのフラッシュメモリーを搭載するほか、スマートメディアスロット×1を備える(メディアは付属しない)。また、ボイスレコーダー機能を持ち*、内蔵マイクから約1時間の音声を録音できる。
*同機はMP3エンコーダーソフトを内蔵していない。ボイスレコーダーでは、独自の方式で音声を圧縮・記録する
サイズは幅70×高さ82×奥行き17mmで、重さは70g。単三アルカリ電池1本で約10時間作動する。付属品は、パソコン接続用のパラレルケーブル、ヘッドフォン、試用版のMP3変換ソフト『MP3
BeatJam Trial Edition for SOTEC』。価格は9800円。本日より受注を開始し、5月上旬の出荷を予定。
ユーザーサポート専門の新会社を設立
同社はさらに、ユーザーサポート事業を専門に請け負う新会社“株式会社ソーテック・イー・サービス”を5月1日に設立すると発表した。ソーテックの'99年10月~2000年3月期のパソコン出荷台数は33万6000台で、前期実績の2倍にあたる。年々実績を伸ばす中で、取締役の中尾俊哉氏は、「これまで最大の課題であったユーザーサポートについて、それを解決すべく新会社をたてた」という。
新会社の社長に就任するB.Y.Yoon氏(トライジェム・ジャパン社長) |
新会社の資本金は6億円。ソーテックが51%を、韓国のトライジェムグループが24%、キョウデンが5%を出資する*。社長には(株)トライジェム・ジャパン社長のB.Y.Yoon(B.Y.ヤーン)氏が就任し、社員数は250人。
*ソーテック自体の資本も、この2社から出資を受けている。キョウデンが42.6%、トライジェムが21.5%
ソーテックはこれまで、アウトソーシングを中心にユーザーサポート業務を行なっていた。2000年4月の時点で、コネクションレート(ユーザーがヘルプデスクに電話をした場合に繋がる割合)は30%程度。新会社では、スタッフの増員、スタッフ教育の徹底、電話線の増設などを行ない、さらに、トライジェムグループがこれまで蓄積した人的・技術的リソースを活用することで70%に引き上げるという。
サービスは6月1日開始を予定。