(株)ユア・ブレインは3月2日、2月3日~2月17日までの期間に同社のウェブサイトで行なったアンケート“企業ホームページ利用に関する意識調査”の結果を公表した。それによると、ウェブサイトの運営者は手探りで運営し、なんとかウェブサイトに来てもらうと思っているものの、来てもらうための手段がわからない。一方の利用者は、現金で、クイズや懸賞などを行なっているウェブサイトには自ら積極的に足を運ぶ結果が出ている。
同アンケートは、企業のウェブサイトを管理、運営している44人(男性36人、女性8人)、一般の利用者2102人(男性1054人、女性1029人、無回答19人)の合計2146人から回答を得られている。
会社情報や製品・サービスの情報発信が中心
企業のウェブサイトの管理、運営をしている人は、主に20代から40代の人で、半数は係長や主任、一般社員だが、約16パーセントは代表者が自ら管理、運営を行なっている。業種では、情報通信、製造業の2業種で約45パーセントを占めている。開設時期についての質問では、'99年の開設が約34パーセントを占めているが、'96年7月~12月が11パーセント、'95年以前が16パーセントとインターネットが話題になり始めた時期からの開設も目立つ。
ウェブサイトに掲載している内容は、会社案内が93パーセントとほとんどのウェブサイトで会社案内を掲載している。そのほかには、製品やサービスなどの情報提供が82パーセント、イメージアップ・広告が約46パーセント、人材募集が43パーセントなど(複数回答)。回答から、会社の広報や学生の就職活動向けにウェブサイトを開設している場合が多いことが確認できる。
3分の1が自らのウェブサイトに不満
開設している自らのウェブサイトに満足しているかどうかの設問では、満足しているという回答が37パーセントある一方で、不満という回答も約34パーセントあり、3分の1の運営者が不満を感じているという結果が出ている。運営者の悩みは、ウェブページの更新がなかなか出来ない、アクセス数が少ない、人材がいない、教育が難しいが上位を占めている。ほかの設問でもページ作成の情報が不足しているという結果が出ており、運営する側が手探りで運営を行なっていることが浮き彫りになっている。
利用者は、製品やサービス、懸賞やクイズの情報がほしい
一方、一般の利用者は、インターネットの利用目的が娯楽中心であり、運営側の思惑と必ずしも合致しているとはいえない。しかし、官公庁や自治体に関する情報を利用している人が81パーセント(複数回答)もおり、趣味に関する情報や、ソフトのダウンロードを上回っている。ほしい情報は、製品やサービスの情報、懸賞やクイズ、アンケートの公募が上位を占めている。そういった情報をどこで得ているかという設問では、半数がポータルサイトを情報源にしており、このほか新聞や雑誌に掲載されている情報を元にしてアクセスしているという結果が出ている。
ほしい情報では、自動車情報の約55パーセントを筆頭に、独立企業支援情報や会社情報、オークション、最低価格情報などが上位を占めている(複数回答)。
バナー広告も興味がある広告であればクリックする
バナー広告については、約77パーセントの人がクリックしたことがあると答えており、興味がある広告であれば、クリックしている。では、どのような広告をクリックしたのかというと、プレゼントが当たる広告がトップで、製品名や企業名がはっきりとわかるバナー広告、アニメーションが目をひく広告がそれに続いている。アピール度が低い広告や、何だかわからない広告はクリックしてもらえない結果が出ている。
メールマガジンの文字広告でも、ほぼ同様の回答が得られている。
同アンケートの調査結果が意味するところは、インターネットを利用している一般の利用者にウェブサイトに来てもらいたいなら、ポータルサイトや雑誌、新聞で広告し、堅い情報ばかりを掲載するのではなく、訪れた利用者が訪れてよかったと思える情報や仕掛けが必要ということだろうか。