【CeBIT 2000レポート Vol.8】カシオ、欧州のモバイル市場への本格的な参入を表明--シーメンスとの共同試作PDAとBluetooth対応デジタルカメラを発表
2000年02月25日 00時00分更新
“CeBIT 2000”開催中の25日(現地時間)、カシオ計算機(株)は、ヨーロッパ市場おけるモバイル事業への本格的に参入することを明らかにし、CeBIT会場で発表した。同社はPDAを軸にしたモバイルインターネット分野を主力事業として経営の転換を進めているが、世界市場への足がかりとしてヨーロッパを選んだ。その一環として、会場では独シーメンス社と共同開発した通信機能内蔵のPDAや、Bluetooth搭載のデジタルカメラも発表した。
プレスカンファレンスに出席したカシオ副社長の樫尾幸雄氏と、独シーメンスコミュニケーションデバイス社長のペーター・ザップ(Peter Zapf)氏 |
発表によると、同社はモバイルネットワークの実現に向け、モバイルデバイスに加え情報やサービス、モバイルに適したコンテンツも提供するなど、包括的なラインナップをそろえていく。このため、ネットワークサービスプロバイダーとの提携を強化するほか、コンテンツ分野へも積極的に参入していくとしている。同社では、2000年の世界全体におけるモバイルネットワーク事業の売上として600億円を目指すという。
まず第1弾として、シーメンス社と共同開発したPDAを公開した。これはWindows
CE搭載の“Palm-size PC”『Cassiopeia』に、GSM対応の通信機能を搭載したもの。
試作機は、Cassiopeiaに携帯電話を内蔵させたものだといえる。電話番号を入力すれば通話も可能 |
プロトタイプとあってややごつい造り。将来はGSMを拡張したパケット通信方式であるGPRSへの対応が目標 |
またBluetoothを内蔵し、画像の転送をワイヤレスで行えるデジタルカメラも参考出品された。これは、同社の300万画素CCD搭載カメラ『QV-3000X』がベース。来年第1四半期か第2四半期ごろに発売する予定としている
外観はQV-3000Xと変わらないが、Bluetoothモジュールは確かに搭載されているという |