(株)インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)と(株)アイアイジェイテクノロジーは16日、インターネットビジネスの構築から運用管理まで、システム全体のアウトソーシング・サービス“iBPS(internet
Business Processing Service)”を発表した。サーバー機器などのハードウェアは、日本ヒューレット・パッカード(株)とサン・マイクロシステムズ(株)の機器とノウハウを活用するという。
同サービスは、IIJグループのこれまでのシステム構築から得たノウハウをサービスとして提供するもの。サーバー機器からソフトウェア、決済や物流のコンポーネント、監視・運用管理までを、企業のニーズにあわせて、個別に構築するサービスで、従来同グループで6ヵ月程度かかっていた開発期間を3ヵ月程度に短縮できるとしている。
IIJ代表取締役社長の鈴木幸一氏は、「通信インフラを含めたものを丸ごと提供しようというのが、これまでのデータセンターとは違うところ。まず春に東京と大阪のデータセンターから始めて、2000年中に全国6箇所のデータセンターでサービスを提供する」と述べた。
IIJの鈴木社長 |
日本HP常務取締役の飯塚雅樹氏は「品質の高いサービスを提供していけるかどうかがポイント。インターネットは短期間で大きな変化をする。インターネットではスケーラビリティーはとても大事」と、同サービスが随時システムを拡張していけ、初期投資に対するリスクを軽減できるサービスであることを説明した。
日本HPの飯塚常務取締役 |
サン・マイクロシステムズ常務取締役の長井正利氏も「パイを大きくして、トラフィックを大きくしていきたい。インターネットビジネスリアリティーの元年と考えて、(同サービスを)発展させていきたい」と語った。
サン・マイクロシステムズの長井常務取締役 |
同サービスの参考料金は、スタートアップコンサルティングが2000万円。システムのインターネット接続を提供する基本サービスが月額30万円。サーバー機器やデータセンターのファシリティースペースなどのサーバーレンタル料金が月額25万円から。NFSディスクスペースレンタル(1GB)が月額10万円などとなっている。
IIJ-Tech営業部の菊池武志部長は「1年間で60億円程度の売上を想定しています。費用が1億円というと尻込みしてしまうような大企業も多く、そういう企業の背中を押してあげることができればと思います」、「日本HPとサン・マイクロシステムズのどちらの機器を使うのかは、案件の内容と顧客の要望による」と述べた。