米マイクロソフト社が運営する“MSN.com”の“MSN Gaming Zone”において、チェスの歴史に残るといわれる画期的なイベントが行なわれた。IBMマシンの“ディープ・ブルー”との対戦で世界中を驚嘆させたチェスチャンピオンのカスパロフ(Garry
Kasparov)氏が、世界各国からの参加者を募った“World Team”とインターネット上でチェスの対戦を行なった。同ゲームは、6月に始まり、4ヵ月を超える熱戦が繰り広げられた。同チームの意気盛んな挑戦に対し、同氏は62手目にしてついに勝利を手にした。ゲーム中、同サイトには、75ヵ国以上から300万人以上のアクセスがあったという。
MSNでは世界のチェスチャンピオンカスパロフ氏とのスペシャルライブチャットを27日午前10時(米太平洋標準時)から“http://www.chat.msnbc.com”において開催する。
今回行なわれた世紀のオンラインイベント“カスパロフ対世界のチェス対決”のために、世界各国から参加者を募り、World
Teamを結成した。同チームの参加者は、14歳から19歳までのチェスの実力者4人をアナリストとして迎え、解説者Danny
King氏やアナリストから送られてきた解説やアドバイスから、次の一手を投票で決めた。イベント中は、質問用の掲示板やイベントの観察用の掲示板が用意され、Danny
King氏やアナリストとのオンラインチャットにも参加できた。
チェスの世界に偉大な貢献を残したカスパロフ氏は、シチリア人で6歳のとき父親からチェスの手ほどきを受けた。チェスのチャンピオンのほかにも、数学者であり、コンピュータのエキスパートであり、教育者でもあるという。21世紀に向けて、インターネットを利用したチェスや、“人+コンピュータ VS 人+コンピュータ”のようなチェスゲームのレベル向上の可能性についても興味を持っているという。