コンシューマー会場で目立ったのはソニー対松下・東芝連合のメモリーメディア対決だ。ソニーはメモリースティックを、松下・東芝(実際にはSunDiskもここに加わる)はSDメモリーカードを大きくアピール。両陣営とも膨大な数の応用製品のプロトタイプ(モックアップ)を多数展示して、自陣営の存在をアピールした。
量産モデルと同じメモリースティックウォークマン。下に付いたアダプターはデータをロードするときに使う |
製品版のメモリースティックウォークマンが試聴できるとあって多くの人が並んだ |
メモリースティックスロットを持つ15インチの液晶テレビ |
メモリースティックスロットを持つカーオーディオ |
ソニーは先日発表したメモリースティックウォークマンの量産モデルを大量に展示。試聴できるとあって来場者が列をなした。またメモリースティックツアーと称した、関連製品を体験できるツアーを実施。こちらも多くの人が並んだ。15インチの液晶テレビにスロットを装備した製品も展示。静止画の表示、プレステ2との接続にも対応する。
SDメモリーカードの応用製品のモックアップ。オーディオ機器のほか、ビデオカメラ、電話機など20種類以上が並んだ |
SDメモリーカード応用製品のひとつSDムービー。非常にコンパクトなことがわかる |
スロットを2つ持つCDラジカセ。その左側にはヘッドフォンが見える |
ヨコ型のSDオーディオプレーヤー |
一方の松下もSDメモリーカードを使ったミュージックプレーヤーを展示。数はウォークマンにはかなわなかったが、展示場所が応用製品のモックアップを並べた目前だったこともあって大混雑。タテ型のウォークマンに対し、こちらはヨコ型でハギワラシスコムのSolidAudio
Playerに似た形状。発売時期は未定とのことだ。SDメモリーカードの応用製品にはラジカセなどのオーディオ機器のほかにも超小型のビデオカムや携帯電話機なども含まれており、その数は20を超えていた。また松下と共同でSDメモリーカードでスクラムを組む東芝も、数点のモックアップを展示していた。
東芝のモックアップ。携帯電話やムービーカメラ、PDAなどが展示された |
すでにソニーはケンウッドやシャープ、アイワとメモリースティックの利用でライセンスを結んでおり、携帯プレーヤーの市場の大半を握っているが、今後松下・東芝陣営がどこまで追い上げられるかが注目されるところだ。
日本ビクターのウェブレスラジオ。手前のプレーヤを奥のキオスクに接続してデータをダウンロードする |
ウェブレスラジオのプレーヤー。この中に課金機能やコピープロテクト機能を持つ |
シリコンオーディオ製品としてはこのほか、日本ビクターと三洋も展示を行なった。ビクターは『ウェブレスラジオ』と称した、メモリー内蔵型プレーヤーとデータ配信キオスクを展示。TwinVQで圧縮したデータを非接触型のインターフェースで転送する仕組み。プレーヤー自身に電子財布機能を持たせ、課金処理やコピープロテクトにも対応、プレーヤー間でのデータ交換もできるもの。すでに実証試験が始まっている。三洋電機はマルチメディアカードを使ったシリコンプレーヤーでの参入を表明。プレーヤーのモックアップを展示した。圧縮コーデックをファームウェアとして内蔵、これを書き換えることでさまざまなコーデックに対応する予定。またカーオーディオ用にも対応し、PCカードスロットを備えたオーディオ装置も展示した。
三洋電機はマルチメディアカードでシリコンオーディオ市場に参入する。プレーヤーのモックアップ |
三洋電機のシリコンオーディオに対応するカーステレオ。カードスロットを2つ内蔵する |
シーメンスは自社で提唱するマルチメディアカードの応用モックアップを展示した。松下製のビデオカメラなどに採用されているが…… |
容量730MBのリムーバブルメディア『iDフォトディスク』が初お目見え。デジカメやディスクカメラ用に使われる模様 |