(株)日立製作所は、家庭向けデスクトップパソコンPriusに、液晶デスクトップ2機種、ノートパソコン2機種の合計4機種5モデルを投入した。OSは、全機種ともWindows98
Second Editionを採用する。最上位モデル『FLORA Prius DECK 610M』は、“DECK(デッキ)”という新シリーズ。パソコンとAV機器との機能融合をコンセプトとし、TV番組の録画/再生、DVD再生機能を有する。価格はオープンプライスで、実売予想価格は上記のモデルが35万円前後、B5ノートパソコンが24万円前後。
今回発表された全機種は、グルメやミュージックといった15種類のカテゴリー別に、ホームページやアプリケーションなどさまざまなコンテンツにリンクしたアイコンを表示する“生活情報ナビゲーション”『わくわくナビ』というランチャーを採用。カテゴリーや、登録するコンテンツはそれぞれ編集が可能。コンテンツは合計107アイテム用意されている。
『FLORA Prius DECK 610M』
『FLORA Prius DECK 610M』。Priusシリーズの夏モデルで発表された、トランスルーセントのフロントフレームを今モデルでも採用。黒を基調に、カラーフレームが2枚付属する |
『FLORA Prius DECK 610M』は、新シリーズ“DECK”の液晶デスクトップパソコン。HF/UHF、地上波データ放送(bitcast/ADAMS)対応のTVチューナーボードを搭載。(1)TV放送の再生、ポーズ、巻き戻し再生(約5分間)、(2)TV番組の圧縮録画(最大6時間)に対応する。(1)は、リアルタイム圧縮録画をMPEG-2形式で行ない、伸張再生をソフトで行なう。約5分間に限り、“今”見ている番組の一時停止、および巻き戻し再生が可能。(2)は、番組をMPEG-2形式で圧縮録画し、HDDに記録するもの。電子番組表(ADAMS-EPG)にも対応する。
また、6倍速のDVD-ROMドライブを搭載する。TVとの接続を行なえるS端子映像出力をサポートするほか、光デジタルオーディオ出力端子を搭載し、アンプスピーカーとの接続も可能。
CPUにPentium III-500MHzを採用し、チップセットはIntel 440Z AGPset。HDDは26GB(Ultra
ATA)、メモリーは128MB SDRAM(最大256MB)。ディスプレーは、9月29日に発表したSuper-IPS(In-Plane
Switching:横電界)技術を採用した15インチのスーパーカラーTFT液晶モニター(1024×768ドット、1677万色)を装備する。内蔵モデムは56kbps(56Kflex/V.90対応)。マウスとキーボードはワイヤレスタイプ(PS/2)。11月27日発売で、価格はオープンプライス。予想実売価格は35万円前後。
品名 |
『FLORA Prius Deck 610M』 |
CPU |
Pentium III-500MHz |
チップセット |
Intel 440ZX AGPset |
メモリー |
128MB SDRAM(最大256MB) |
HDD |
26GB(Ultra-ATA) |
ビデオコントローラー、VRAM |
ATI RAGE Mobility-M1 (AGP 2X)、8MB SDRAM |
ディスプレー |
15インチSuper In Plane Switching方式TFTカラー液晶(1024×768ドット、1677万色) |
内臓DVD-ROMドライブ |
DVD-ROM最大6倍速、CD-ROM最大24倍速(Photo CDマルチセッション対応、CD EXTRA対応) |
MPEG再生機能 |
ソフトウェアMPEG(MPEG1.VideoCD2.0) |
モデム |
データ:56kbps(K56flex/V.90対応)、FAX:14.4kbps |
インターフェース |
シリアル×1、パラレル×1、IrDA1.1準拠赤外線ポート×1、USB×2、S映像出力×1、光デジタルオーディオ出力×1、PCカードスロット(TypeII)×1(CardBus対応) |
OS |
Windows98 Second Edition |
本体サイズ |
幅376×奥行き190×高さ387mm |
重量 |
約9kg |
発売日 |
11月27日 |
価格 |
オープンプライス(予想実売価格35万円前後) |
『FLORA Prius 310M』
『FLORA Prius 310M』。白を基調に、カラーフレームが4枚付属する |
『FLORA Prius 310M』は液晶デスクトップパソコン。ディスプレーに14.1インチのスーパーカラーTFT液晶モニター(1024×768ドット、26万色)を採用する『FLORA
Prius 310M(3104ST46M)』と、15インチのスーパーカラーTFT液晶モニター(1024×768ドット、1677万色)を採用する『FLORA
Prius 310M(3105ST46M)』の2モデル。
CPUにCeleron-466MHzを採用し、チップセットはIntel 440Z AGPset。HDDは10.2GB(Ultra
ATA)、メモリーは64MB SDRAM(最大256MB)。56kbps(56Kflex/V.90対応)FAXモデムを内蔵し、最大24倍速CD-ROMドライブを搭載する。2モデルとも10月30日発売で、価格はオープンプライス。予想実売価格は、15インチモデルが28万円前後、14.1インチモデルが25万円前後。
品名(型名) |
『FLORA Prius 310M (3104ST46M)』 |
『FLORA Prius 310M(3105ST46M)』 |
CPU |
Celeron-466MHz |
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チップセット |
Intel 440ZX AGPset |
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メモリー |
64MB SDRAM(最大256MB) |
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HDD |
10.2GB(Ultra-ATA) |
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ビデオコントローラー、VRAM |
ATI 3D RAGE LTPro(AGP 2X)、8MB SDRAM |
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ディスプレー |
14.1インチスーパーTFTカラー液晶(1024×768ドット、26万色) |
15インチスーパーTFTカラー液晶(1024×768ドット、1677万色) |
内臓CD-ROMドライブ |
CD-ROM最大24倍速(Photo CDマルチセッション対応、CD EXTRA対応) |
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モデム |
データ:56kbps(K56flex/V.90対応)、FAX:14.4kbps |
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インターフェース |
シリアル×1、パラレル×1、IrDA1.1準拠赤外線ポート×1、USB×2、S映像出力端子×1 |
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OS |
Windows98 Second Edition |
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本体サイズ |
幅376×奥行き190×高さ387mm |
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重量 |
約8.6kg |
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発売日 |
10月30日 |
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価格 |
オープンプライス(予想実売価格28万円前後) |
オープンプライス(予想実売価格25万円前後) |
『FLORA Prius note 20M』
『Prius note 20M』はオールインワンタイプのノートパソコン。CPUにMobile
Intel Celeron-366MHzを採用し、チップセットはIntel 440BX AGPset。HDDは6.4GB(Ultra
ATA)、メモリーは64MB SDRAM(最大256MB)。ディスプレーに14.1インチのカラーTFT液晶モニター(1024×768ドット、1677万色)を採用し、56kbps(56Kflex/V.90対応)モデムを内蔵する。
サイズは幅312×奥行き262×高さ34.3mm。主さはCD-ROM装着時で約3.2kg。充電時間は約2.5時間で、駆動時間は約1.5~2.5時間。ポインティングデバイスは、静電式のパッド。10月30日発売予定で、価格はオープンプライス。予想実売価格は26万円前後。
品名 |
『FLORA Prius note 20M』 |
CPU |
Mobile Intel Celeron-366MHz |
チップセット |
Intel 440BX AGPset |
メモリー |
64MB SDRAM(最大256MB) |
HDD |
6.4GB(Ultra-ATA) |
ビデオコントローラー、VRAM | ATI 3D RAGE LT Pro (AGP 2X)、4MB SGRAM |
ディスプレー | 14.1インチカラーTFT液晶モニター(1024×768ドット、1677万色) |
CD-ROMドライブ |
最大24倍速CD-ROM(着脱可能) |
モデム |
データ:56kbps(K56flex/V.90対応)、FAX:14.4kbps |
インターフェース |
シリアル×1、パラレル×1、IrDA1.1準拠赤外線ポート×1、USB×2、PCカードスロット(TypeII)×1(CardBus対応) |
OS |
Windows98 Second Edition |
本体サイズ |
幅312×奥行き262×高さ34.3mm |
重量 |
約3.2kg(CD-ROMドライブ装着時) |
バッテリー駆動時間 |
約1.5~2.5時間 |
発売日 |
10月30日 |
価格 |
オープンプライス(予想実売価格26万円前後) |
『FLORA Prius note 220M』
『FLORA Prius note 220M』。表面は抗菌処理がされている |
『FLORA Prius note 220M』はB5サイズのノートパソコン。CPUにMobile Intel
Celeron-366MHzを採用し、チップセットはIntel 440DX PCIset。HDDは6.4GB(Ultra-ATA)、メモリーは64MB
SDRAM(最大256MB)。ディスプレーは、10.4インチのカラーTFT液晶モニター(800×600、26万色)。56kbps(56Kflex/V.90対応)モデムを内蔵する。マルチパーパスベイを採用し、120MBのスーパーディスク、最大24倍速のCD-ROMドライブ、3.5型のFDDを装着できる。
サイズは幅257×奥行き223×高さ29mm。主さはCD-ROM装着時で約1.6kg。充電時間は約2~3時間で、駆動時間は約1~2時間。ポインティングデバイスは、静電式のパッド。10月30日発売予定で、価格はオープンプライス。予想実売価格は24万円前後。
品名 |
『FLORA Prius note 220M』 |
CPU | Mobile Intel Celeron-366MHz |
チップセット |
Intel 440DX PCIset |
メモリー |
64MB SDRAM(最大256MB) |
HDD | 6.4GB(Ultra-ATA) |
ビデオコントローラー、VRAM | Chips&Technologies 69000、2MB |
ディスプレー |
10.4インチカラーTFT液晶モニター(800×600ドット、26万色) |
マルチパーパスベイ |
120MBスーパーディスク、最大24倍速CD-ROMドライブ、3.5型FDD |
モデム |
データ:56kbps(K56flex/V.90対応)、FAX:14.4kbps |
インターフェース |
USB×2、PCカードスロット(TypeII)×1(CardBus対応) |
OS |
Windows98 Second Edition |
本体サイズ |
幅257×奥行き223×高さ29mm |
重量 |
約1.6kg(CD-ROMドライブ装着時) |
バッテリー駆動時間 |
約1~2時間 |
発売日 |
10月30日 |
価格 |
オープンプライス(予想実売価格24万円前後) |
今回発表された4機種について、プレインストール/バンドルするソフトは、『Microsoft Office 2000 Personal』、電子メールソフト『PostPet』、画像編集ソフト『メディアシェフ』といった従来から採用されているもののほか*、ヤマハのギター練習ソフト『ジャカジャン』、『クラシック名曲百選/RelaxIsland』、『めちゃ楽作曲名人』、日立情報の『ハイパーダイヤ』などが付属する。
*『Microsoft Office 2000 Personal』は、『FLORA Prius 310M』の2モデルと、『FLORA Prius note 20M』のみ
同社常務の藤森好則氏。「既存のAV製品とPCを融合させながら新しい家庭ユーザーに製品を提供していきたい。すべてのナビゲーション機能を強化し、日立はユーザーのデジタルライフナビゲーターとなる。キャラクターに宇宙人兄弟“アメイジングツインズ”を起用し、広告宣伝活動を行なう」。なお、先日の台湾の震災の影響については「半導体など各種ハードウェア部品を台湾に依存しているため、影響は出ると思っている。10月出荷分は大丈夫だが、それ以降の分については現在どうなるか話を詰めている最中だ。影響は最小限にしたい」としている。 |
同社デジタルメディアシステム事業部システム本部本部長の泉千賀彦氏。「新世代PCのコンセプトとして、PCからデジタルコンシューマーにということで、AV製品との融合と協調を行なう“情報エンターテインメント”のDECK、デジタルメディア生活に必要な文具“情報ステーショナリー”としてPrius 310M、note 20M、220Mを提供する。DECKはTV感覚で使えるメディアデッキ。Prius 310M、note 20M、220Mは、『わくわくナビ』により欲しい情報が簡単に手に入る。我が家を変えるパソコン『Prius』として提案していきたい」 |