日本エヌ・シー・アール(株)は、高速無線LANシステム『WaveLAN/IEEE
Turbo屋外システム』を発売した。従来製品の4倍となる8Mbpsの回線スピードで、最長2kmの距離を結ぶことが可能なシステムで、ビル間や広い工場の敷地内での通信に利点があるという。
『WaveLAN/IEEE Turbo屋外システム』の指向性アンテナモデル |
『WaveLAN/IEEE Turbo屋外システム』は、無線LANの国際規格IEEE 802.11に準拠して米ルーセント・テクノロジー社が開発した無線LAN製品『WaveLAN/IEEE
Turbo』と『WavePOINT-II』を利用したもの。周波数帯に2.4GHz帯を使い、周波数拡散方式で変調して通信を行なう。
製品は、アクセスポイントとなる『WavePOINT-II』と、PCカードサイズの『WaveLAN/IEEE
Turbo 低出力カード』、屋外アンテナの3つで構成される。有線LAN(10BASE-T、10BASE-2)との接続は、『WavePOINT-II』を経由して行なわれ、『WavePOINT-II』が備えるPCカードスロットに『WaveLAN/IEEE
Turbo 低出力カード』を接続して使用する。伝送速度は8Mbpsの高速モード、5Mbpsの中速モードのほか、接続距離が長くなると2Mbpsの標準モード、1Mbpsの低速モードに自動的に切り替わる。各モードでの最長接続距離は、高速モードが2km、中速モードが3km、標準モードが5km、低速モードが6.5km。
『WavePOINT-II』は幅261×奥行き185×高さ50mmで、重さ2.5kg。アンテナは14dBのハイゲイン指向性アンテナ(長さ45.7cm)と、7dBの全方向性アンテナ(同)の2タイプを用意。価格は指向性アンテナを使った2点間システムが1セット49万5000円から、全方向性システムが43万3000円から。8月31日から出荷し、年間1000セットの販売を目指している。