イスラエルのMagic Software Enterprises社の日本法人であるマジックソフトウェア・ジャパン(株)は、『dbMAGIC
Version 8.2 エンタープライズサーバ』のLinux版を発表した。
dbMAGICは、いわゆるRAD(Rapid Application Development)ツールに分類されるソフトウェア。特に、ユーザーの環境に合わせて細かいカスタマイズが要求される業務アプリケーション用の開発ツールとして、パソコン上で利用できる4GL(4th
Generation Language:“第4世代言語”の意)ツールとしては、それなりの歴史と実績を持っている。日本では長らく、ペンタブレットメーカーとしても有名な(株)ワコムが代理店として、日本市場での『dbMAGIC』(これは日本固有の商品名。オリジナルは『MAGIC』)の販売を担当してきた。しかし今年2月、Magic社が80パーセント、ワコムが20パーセントをそれぞれ出資して、日本法人“マジックソフトウェア・ジャパン株式会社”を設立、販売体制の強化に乗り出したという経緯がある。
プラットフォームとしては、すでにWindows版、UNIX版、AS/400版(7月発売予定)がリリースされており、今回のLinux版は、それらに続く第4の環境ということになる。
ただし、同社としては、Linuxを“Webアプリケーションのための実行プラットフォーム”として位置付けており、今回発表されたdbMAGICのLinux版は実行環境(dbMAGICエンジン)のみが提供される。したがって、そこで実行する“dbMAGICアプリケーション”を開発するために、Windows版dbMAGICなどが必要となる(“dbMAGICアプリケーション”のレベルでは、プラットフォームに非依存でポータビリティがある)。
今回発表されたdbMAGICのLinux版(実行環境)は、1999年12月31日まで、同社のサイトで無償でダウンロードできる。対応ディストリビューションは日本語redhat
5.2。サポートは、同社が運営するNetNews“dbMAGICユーザーズフォーラム”で行なわれる。
dbMAGICの開発・実行環境 |
ただし、同社によると、来年以降は有償化を予定しており、その場合は、きちんと体制を整えたうえでのサポートサービスを提供するとしている。
製品を説明する同社小川義水代表取締役社長 |