ニフティ(株)は、報道関係者向けに'99年度の事業計画について説明する“第24回ニフティ記者懇談会”を行なった。
同社代表取締役の渡辺武経氏は、「'98年度の売上高は404億円と前年より減収となったが、これは料金を従量制から固定制(定額制)にしたため。定額制にしたことにより、1人当たりのアクセス数は1.5倍から2倍になっている。今年度は“コンテンツ重視”、“顧客満足度の向上”を目指して経営を進めていく」と挨拶した。
同社は先日、富士通(株)の100パーセント子会社となったが、その件に関し同氏は「当社は第二種通信業者として、今後も中立性、独立性を保ち、ユーザーに公平なサービスを提供していく。infowebとの連携等については後日、別の機会で発表することになるだろう」としている。
続いて同社常務取締役の山川隆氏が、同社の現状を報告。「('98年度売上高404億円という数字について)'97年に行なった料金値下げによる売上シミュレーション結果では、大幅な減収になると予測していたが、この程度で済んだ。よくがんばったと思う。現在、ニフティサーブ会員数は270万人で、そのうち定額制料金コースが約80万人。毎月4万人弱が入会、3万人弱が退会しているという状況。全体のホームページビューは毎月1億3000万ページビューとなっている」
「'99年度は会員数300万人を確保し、売上高は430億円を目標としている。顧客満足度の向上に向けて、カスタマーサポートの強化、快適なアクセス環境の提供を図る。また、サービス/コンテンツの強化として、“web会議室”や“InterPot”といったウェブ向けコミュニティ、“ニフティ決済”、“iREGi”などの電子商取引などを提供していく。ウェブ上コンテンツでの情報提供などにより、現在月商1億円を確保している。6月1日より新料金体系を導入、よりリーズナブルなサービスを提供する。今後は、これまで培ってきたニフティサーブの資産を有効活用し、ハイブリッドなサービスを追求していく。いまだにパソコン通信会社とみる人が多いが、かなりインターネット側にシフトしているということを強調したい」としている。
<6月1日から実施の新料金体系>
3時間コース 月額950円(3時間まで)
15時間コース 月額2000円(15時間まで)
150時間コース 月額3000円(150時間まで)
無制限コース 月額5000円(利用時間無制限)