(株)日立製作所は、マルチ液晶ディスプレー『SelecTop Multi』を発表した。これは14.1型のTFTカラー液晶を4面並べたもので、駅などの公共の施設や店頭に設置することを想定している。すでに、JR新宿駅南口のバスターミナルに実験的に設置されており、路線案内などを表示している。
『SelecTop Multi』。情報メディア事業本部デジタルメディアシステム事業センターの大石志郎氏(右) |
今回、日立が発表したのは以下の4製品。販売開始は3月31日、出荷開始は4月28日。
・液晶ディスプレー『SelecTop Multi PC-DT4170』本体(価格:150万円)
・パソコン接続用のビデオボード『PC-CV4170』(価格:20万円)
・『SelecTop Multi』用映像配信スケジュール管理ソフト『PCS-VSUMB500』(価格:18万円)
・『SelecTop Multi』用スタンド『PC-AU4170』(価格:25万円)
また、『SelecTop Multi』を使ったシステム構築や配信・運用のアウトソーシングサービスも行ない、液晶サイズや画面数の変更にも対応する。
ラックの内側。デモでは同社のパソコン『FLORA』で制御を行なっていた |
『SelecTop Multi PC-DT4170』は、14.1インチのスーパーTFTを4面備える。解像度は1面あたり1024×768ドットで、1619万色表示。視野角は水平・垂直とも160度。アナログRGBインターフェースを4基備え、電源もディスプレーごとに4系統備えるなど、公共の場での利用が考慮されている。サイズは幅677×奥行き90×高さ516.2mm。
ビデオボード『PC-CV4170』はPCIスロットを1基占有するだけで、『SelecTop
Multi』の画面4面を一括して制御する。『PCS-VSUMB500』は、映像配信のスケジュール管理、ネットワークを通じたコンテンツの受信などを行なう。対応OSはWindows
NT Workstation4.0。
情報メディア事業本部デジタルメディアシステム事業センターの大石志郎氏は、『SelecTop
Multi』の販売目標について、「初年度2000セット、システムのアウトソーシング提供はその70パーセント程度を目指す。また、『SelecTop
Multi』の製品ラインナップの拡充も予定している」と述べた。