米AMD社は、22日(現地時間)、新たな『AMD-K6』プロセッサーファミリーである『AMD-K6-III』(開発コード名:Sharptooth)を発表した。併せて、日本AMD(株)が都内で発表会を行なった。
『AMD-K6-III』 |
今回発表したのは、400MHzで動作する『AMD-K6-III/400』と450MHzで動作する『AMD-K6-III/450』。米インテル社が26日(現地時間)に正式発表する予定の『Pentium
III-450/500MHz』に匹敵する性能を持つという。なお、同プロセッサーにはAMD独自の“TriLevelキャッシュ設計”がはじめて採用されている。
同発表会上での日本AMD(株)マーケティング部長代理のサム・ローガン氏 |
価格は、受注時1000個で『同/450』が5万7120円、『同/400』が3万4080円。『同/400』の量産出荷は開始しており、『同/450』に関してはOEM各社にサンプル出荷を開始しているという。なお、'99年第1四半期中に米コンパックコンピュータ社をはじめとするOEM各社が『AMD-K6-III』搭載マシンを出荷する予定。
同プロセッサーでは、On-die(内部)L1キャッシュを64KB、プロセッサーと同一クロック周波数で動作するモジュール内部のL2キャッシュを256KB、さらにはAMD独自の“TriLevelキャッシュ設計”により、Super7マザーボード上の外部L3キャッシュへのアクセスも可能になり、100MHzで動作する外部L3キャッシュ(オプション)が最大2048KB搭載可能である。『Pentium
II』では、L2キャッシュは外部キャッシュであり、動作速度はプロセッサークロック周波数の半分。それに加え、外部L3キャッシュは搭載可能できない。また、“TriLevelキャッシュ設計”により、『Pentium
III-450MHz』および『同-500MHz』よりも高速であるとしている。
同プロセッサーは、AMDがSocket7を拡張するため独自に開発した“Super7”(100MHzのローカルバスおよびAGP)プラットフォームに対応している。同社のウエハー製造工場Fab25で、0.25μm5層メタル・プロセス技術で製造される。パッケージは、321ピンCPGA(Ceramic
Pin Grid Array)。
同発表会で、「今後、家庭向けのハイエンドおよび企業向けデスクトップPCでのシェアを拡大したい」と、日本AMD(株)マーケティング部長代理のサム・ローガン氏は語った。
また、次期プロセッサーファミリー『K7』および『AMD-K6-III』モバイル版を'99年上半期に発表する予定だという。
『FW-T15VGF』マザーボード |
『AMD-K6-III/400』搭載システム『VIP MVPN-FS400』 |
さらに、同発表会会場では(株)フリーウェイが台湾のMycomp社と共同開発した『AMD-K6-III』対応のマザーボード『FW-T15VGF』を発表。発売時期は、3月10日ごろを予定しており、価格は1万4800円を予定している。また、『AMD-K6-III/400』搭載システム『VIP MVPN-FS400』も出展。『同/450』搭載システムの発売も予定している。『AMD-K6-III/400』搭載システムの価格が16万8000円。発売時期は3月10日ごろを予定しているという。