TVゲーム専門店をチェーン展開している、(株)明響社、(株)ボックスグループ、(株)スパイスコーポレーション、(株)コングシステムズの4社が、4月1日にTVゲーム流通の新団体“TVゲーム専門店協会”(ACES:Association
of Computer Entertainment Specialty Store)を設立した。
同協会の会長には、明響社の代表取締役社長の浅沼丈二氏が、理事にはボックスグループ代表取締役の松田芳久氏、スパイスコーポレーション代表取締役社長の久野雅貴氏、コングシステムズ専務取締役の佐藤文弘氏が就任。協会には上記の4社600店舗が加盟しており、今後TVゲームソフトウェアの販売を中心に行なう法人、個人事業主、FC本部などに加入を呼びかけるという。
同協会のおもな活動は、TVゲーム専門店の経営の安定化を最優先課題とし、需要と供給のバランスをとり、流通情報データベースの構築を図ることを目的としている。また、TVゲーム産業の発展のために、TVゲーム専門店で得られた利益を、ユーザーにゲームのアドバイスなどで、情報の提供ができる人材の育成、ゲームのナビゲーターとしての店舗展開を図るなど、TVゲーム業界に再投資する循環の構築も予定している。
会長の浅沼氏は「TVゲーム業界全体は上向きだが、TVゲーム専門店の粗利率は減少している。ヒット作品の減少、ゲームのマンネリ化、昨年年末商戦での任天堂とセガの不発、コンビニのゲーム販売への参入など、さまざまな理由が考えられる。これから毎月1回の理事会を開催し、CESA(コンピュ-タエンタ-テインメントソフトウェア協会)とも話し合い、ソフトメーカーと専門店の認識のズレをなくしていく予定だ」と、現状とこれからについて語った。
最近問題となっている、中古ソフトの取り扱いについて、理事の久野氏は「TVゲーム専門店は、ソフトを発売日に品数をそろえる、品ぞろえが豊富であることが一番であって、中古ソフトを扱うことがTVゲーム専門店の使命だとは思わない。ファミコン、スーパーファミコンのソフトのうち、中古ソフトの数が多くを占めすぎていることは事実だ。中古ソフトの比率は常識的な比率があるはずです」と語った。
また、業界内のもうひとつの協会“テレビゲームソフトウェア流通協会”(ARTS)との関係について、会長の浅沼氏は「ARTSはメーカーやCESAと対立しており、その対立構造が業界にとってよくないと思う。でも、ARTSとCESAの両方の言い分はわかる……」と語り、ARTSとCESAの間に入る可能性もにおわせていた。(報道局
庄田恵美)
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http://www.arts.or.jp/index2.html
・CESA
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