日本ヒューレット・パッカード(株)(HP)は、スマートカードと電子マネー向けのシステム『VeriSmart』を発表した。同システムでは、個人向け端末PATM(Personal
ATM)や携帯電話、PC、セットトップボックスなどを、電子マネーをダウンロードするための端末として用いる。Mondex、Visa
Cash、Protonなどのスマートカードが利用可能。スマートカードを端末に差して、ネットワーク経由で、ユーザー自身の銀行口座から電子マネーを引き落として買い物をしたり、公共料金の支払いなどもできる。
サーバー側のOSはWindowsNTで、端末側にダウンロードするアプリケーションはJavaで記述されている。(株)ベリフォーンと日本HPの直販で、受注を開始した。出荷は今春開始される。販売目標は1年間で100システム。
なお2月4日から千葉県の幕張で行なわれるイベント“NET&COM'98”で同システムデモを行なうという。
今後の戦略としては、コンビニにPATMを設置して電子マネーでの買い物を可能にすることや、セガサターンやプレイステーションなどのゲーム機にカードリーダー機能を持たせることなどを提案していきたいという。
米HP社は、'97年6月に大手POS端末メーカーの米ベリフォーン社を買収、12月に米EDS社らと“ファースト・グローバル・コマース”を設立し、ECにおける支払い方法の基盤のIPS(Integrated
Payment System)アーキテクチャーの標準化と普及を目指している。今回はBtoC(Bussiness
to Consumer)の発表だが、BtoB(Business to Business)に関しても、他社と協力する方向で交渉を進めているという。(報道局 若名麻里)
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