米モトローラ社は、DVD、デジタルテレビなどの、オーディオ用新型DSPチップ『DSP56362』を発表した。同製品は最高100MIPSの処理速度を持ち、DolbyDigital、DTS、MPEGなどの主要なオーディオ・デコーディング規格に対応するだけでなく、サブウーファ・マネジメント、音場効果、3次元仮想サラウンド、イコライゼーション、米Lucasfilm社のTHXプロセッシング、米Pacific
Microsonic社のHDCDなど、さまざまな方式のオーディオ処理要求にひとつのチップで対応できる、という。
同製品では、40~50MIPSの処理性能を要するデコーディング規格に対応できるだけでなく、チップを使用するメーカーは、50MIPS以上の余力を使って製品に独自のオーディオ機能を持たせることも可能となる。
同製品の総合的な開発ツール“DSP56362アセンブラ/シミュレータ・ツール”は、同社のホームページhttp://www.mot.com/SPS/DSP/developers/index.htmlにて、無償でダウンロードできる。また、Cコンパイラとデバッグ用ソフトウェアツールは、サードパーティーが提供する予定。ハードの開発システムは、同社の『DSP56362EVMリファレンス・デザイン/評価システム』と、米Momentum
Data Systems社の『DSP56362オーディオ・デザイン開発システム』で、これらの開発ソフトは'98年第2四半期から出荷する予定。
同製品の量産開始は、'98年第3四半期の予定で、1万個一括受注時の単価は、2600円以下となる見通し。(報道局 佐藤和彦)
http://www.mot.co.jp/